仙台市中学校生徒地図作品展

第53回(令和3年) 仙台地区 主催:仙台市中学校社会科研究会

作品展の概要

「仙台市中学校生徒地図作品展」は、仙台市内の中学校生徒が主題図、高度分布図、土地利用図、地図模型の作成を通して、地図についての理解と地理的な考察力を育てるとともに、資料活用の能力を高めることを目的に毎年11月から12月に開催されています。

作品:主題図「バリアフリーによる視覚障害者への配慮」

仙台市長賞

作品名:主題図「バリアフリーによる視覚障害者への配慮」

受賞者:仙台市立第一中学校 2年 宮武 京花 ・ 菊地 真歌

作品主旨:
 私たちは、「多様性と調和」に目を向け、私たちの過ごすエリアが視覚障害者にとって、生活しやすい環境になっているのかを明らかにしたいと考えて調査しました。点字ブロックや音調式信号機の設置状況から、医療機関が多い地域が、視覚障害者にとって比較的生活しやすいエリアになっているのではないかと考えました。一方で、環境整備が不足しているエリアも多く、「心のバリアフリー」を街全体で心掛ける必要性も感じました。


作品:土地利用図「宇都宮」

仙台市長賞

作品名:土地利用図「宇都宮」

受賞者:仙台市立第一中学校 2年 三浦 羽泰

作品主旨:
 宇都宮は、北関東工業地域が広がるため、工場が多く分布し、工業が発達していることが分かりました。また、宇都宮駅の西側を中心に市街地が広がり、道路網が放射状に伸びていて、それをもとに街が形成されいることも分かりました。さらに西部に広がる森林地帯を生かしてゴルフ場が集中していることも読み取れました。河川の周辺には水田が広がり、平地より標高の高いところには畑が広がっていることが分かりました。


作品:地図模型「利尻島」

仙台市長賞

作品名:地図模型「利尻島」

受賞者:仙台市立南光台中学校 2年 皆川 北斗

作品主旨:
 地図模型を作成することで、山頂から北西に向かって,緩やかな傾斜が続いていることが分かった。また、山頂部分と山間部の東側は傾斜が強いことが分かった。島の沿岸部は傾斜が緩やかだが、南東に位置する「鬼脇ポン山」の辺りだけは、沿岸部だけれど傾斜が強くなっていることが分かった。山頂の谷になっているところに川が流れていることから、山頂付近に降った雨や雪、流れ出た湧き水が川となり、徐々に山が削られて谷になっていったと考えた。


作品:主題図「南仙台駅の周り 騒音MAP」

国土地理院長賞

作品名:主題図「南仙台駅の周り 騒音MAP」

受賞者:仙台市立中田中学校 3年 佐々木 彩衣

作品主旨:
 私が生活している地域は、昔は蛙の声が聞こえるほど静かな町だったそうですが、今では宅地化が進みほとんど聞こえなくなりました。そこで、今の町の状況に興味を持ち調査しました。アプリを使用して42カ所の地点を調べた結果、交通量が多い地点では㏈数が高い結果になりましたが、スーパーや小中学校がある地点は比較的低い結果になりました。私たちが生活する場所が、今後も騒音が大きくならない地域であり続けてほしいと考えます。


作品:土地利用図「宇都宮」

日本地図センター理事長賞

作品名:土地利用図「宇都宮」

受賞者:仙台市立第二中学校 3年 一條 波那

作品主旨:
 地図を見ると中心には市街地が広がっていて、鬼怒川沿いの東側には宝積寺、西側には東岡本がある。東側には市街地や森林があり、西側には水田があるのがみられる。そのため西側は東側と比べて水が得にくくなっており、台地の地形であると考えられる。交通面では、東北自動車道、日光宇都宮道路、東北本線などがあり、駅を中心に北東や南西に広がっていることが地図から読み取れる。


作品:主題図「仙台市東部沿岸地区の津波被害復興状況と東部復興道路の役割」

日本地図センター理事長賞

作品名:主題図「仙台市東部沿岸地区の津波被害復興状況と東部復興道路の役割」

受賞者:仙台市立田子中学校 2年 伊丹 愛結

作品主旨:
 私は、2019年に完成した「東部復興道路」がどのような目的で作られ、どのような機能があるのか興味を持ちました。そこで、「東部復興道路」の完成による近隣地域の状況の変化について調査しました。調査の結果、堤防機能を持つ東部復興(かさ上げ)道路ができたことにより、地元の人々の津波に対する不安が減るとともに、周辺には新たな観光施設なども作られ、仙台の未来を明るく照らすものであると感じました。


作品:地図模型「駿河湾」

審査員特別賞

作品名:地図模型「駿河湾」

受賞者:仙台市立第二中学校 3年 細目 成美

作品主旨:
 駿河湾西部の水深150m~500mまでは地形が入り組んでおり、傾斜が急だが、水深500m~1000mまでは緩やかになっており、水深1000m~海底までは急な崖のようになっている。一方で東部の0mから水深1000mまでは傾斜が緩やかになっており、水深1000m~海底までは崖のように急になっている。調べてみると、西部と東部の地形の違いはフォッサマグナや糸魚川-静岡構造線が関係していることが分かった。