第31回(令和3年) 全国地区(旭川) 主催:環境地図教育研究会
作品展の概要
「私たちの身のまわりの環境地図作品展」は、小・中・高校の児童生徒を対象に、身のまわりの環境について関心を持ったこと、考えたこと、調査したことを地図にすることを通して、地図や環境に対する関心を深めてもらうことを目的に毎年10月に開催されています。
国土地理院長賞
作品名:ハザードマップに潜む川跡
受賞者:世田谷区立松原小学校 5年 田中 奈津希
作品主旨:
最近水害が多くてハザードマップのことが気になった。そこで区のハザードマップの上に、以前から気になっていた「川跡」を重ねてみた。川跡は緑、フェンスがふさいでいる細い道は青、ふたのような歩道は赤、マンホールが多い道はピンク、玄関に面していない細い道は紫で目印を付けた。地図からは目に見える川跡だけではなく目に見えない川跡も危険であることが分かる。
国土地理院長賞
作品名:コロナ禍で増えた?ゴミの分布MAP 井の頭恩賜公園
受賞者:宝仙学園中学校 1年 金山 瑞生
作品主旨:
新型コロナウイルス感染症により、飲食店の酒類提供が制限され、路上飲みが増加していることを知り、繁華街の吉祥寺と近くの井の頭恩賜公園の様子を調査した。調査結果をグラフにまとめる際に、色分けや具体的な数値を用いて、見やすくなるような工夫をした。ゴミの位置に貼ったシールを目立ちやすいよう、地図の色使いに注意した。また、公園のベンチを書くことで、ゴミがどのような場所に多いのかを比べやすいようにした。
日本地理学会長賞
作品名:重ね地図で坂道を可視化してみたら都会に砂漠が出現した! フードデザート(食の砂漠)問題を考える
受賞者:晃華学園中学校高等学校 高2年 大野 地咲子
作品主旨:
多くの高齢者が、買い物しづらい環境にあるのではないかと考え、その一つとして坂道の大変さを根拠あるデータで示し、地図から社会問題を照らしている。いつもの順序と違って、国土地理院サイトの標高と断面図を調べるツールを用いてベース地図を作成してから、現地調査を行なった。苦労して書いた地図を失敗しても汚さないように重ね地図にすることで、書き直しやすく、結果の比較もしやすいメリットがあった。
北海道知事賞
作品名:円山地区~残された跡を辿って~
受賞者:立命館慶祥中学校・高等学校 高2年 山岸 風花
作品主旨:
中央に配置している地図は旧円山市場から半径1kmの円で、円山地域の広さを示しています。普段の生活の中では、あまり着目していなかった地名に焦点を当てることで、北海道の歴史を垣間見ることができ、新鮮で興味深いと感じた。調べた情報量が多く、取捨選択が難しかった。また、地図を窓の光に透かしてトレースする作業は面白かったです。今回の地図作成を通して様々なことが身についた。
北海道地理学会長賞
作品名:早稲田には牛がいた!?~牛込の謎を探る~
受賞者:早稲田実業学校中等部 2年 中尾 彩愛
作品主旨:
身のまわりに「牛込」という名称がついている中学校や消防署があるが、その意味が分からなく不思議に思い、その疑問を調べている。地図は、今現在牛込の名の残る施設に緑シールを、今扱った牛場跡に青シールを貼って示している。調査を進める中で、思ってもいなかった事実を発見したり、今の日本が抱える問題についても考えさせたりと、多くのことを学ぶことができ、興味深かった。
旭川市教育長賞
作品名:黒目川 きれいな川アンド魚
受賞者:東久留米市立小山小学校 2年 横山翔太、清水風梨、谷本清正、田村晃輝、今川陽介、長坂煌太
作品主旨:
わたしたちがくらす東久留米市小山の近くをながれる、黒目川はみんなに人気があります。それは川の水がきれいで、魚や鳥がたくさん見れるからです。川のなかにはきれいなみどり色の草も見られます。そんなようすを絵の地図にかきました。6人でなかよくかいたので、すごく楽しかったです。
IGU-CHR議長賞
作品名:命を救う! AEDは本当に身近な存在?
受賞者:埼玉県立浦和高等学校 1年 渕上 蒼太
作品主旨:
南古谷駅周辺のどこにAEDがあるのかを、現地調査や聞き取りを通して調べている。AEDの分布を場所の性格ごとに色分けして地図に示し、その分布の特徴を考察している。また、使用可能時間をグラフにまとめ、他との比較をしやすくすることで、使用困難な時間帯を明らかにしている。AEDの空間的分布や時間的接近性から課題を見つけ、その改善策を提案している。