北海道地方測量部のトピックス(平成22年度)

平成22年度の北海道地方測量部のトピックスをご紹介します

北海道地方測量部のトピックス(平成22年度)


 国土地理院では、1955(昭和30)年以来湖沼調査を実施してきましたが、2002(平成14)年より湖沼・湿原の保全や、環境と調和した利用の促進に必要な基礎情報を整備・提供することを目的として湖沼湿原調査を実施しています。
 湖沼湿原調査は、湖沼の地形・底質・水中植物、湿原とその周辺地域の地形と複数時期の土地利用を調査し、報告書、地図及びGIS 用のデータを成果としてとりまとめるものです。湖沼湿原調査は、ラムサール条約の登録湿地等貴重な自然を残していると認められており、保全対策が課題となっている湖沼・湿原を中心に順次実施しています。
 今回、北海道開発局、北海道森林管理局、根室振興局、根室市、別海町、浜中町、根室湾中部漁業協同組合の皆様をはじめとする関係機関のご協力をいただき、国土地理院地理調査部環境地理課が平成20年-平成21年に実施した「風蓮湖周辺及び温根沼地区」の調査の成果をまとめることができ、同課によりその報告会を根室市役所大会議室で実施したので概要を以下に報告します。
 なお、本成果は、国土地理院ホームページ(http://www1.gsi.go.jp/geowww/lake/index.html)で閲覧できます。

 これらの成果は、
  1)環境を守る取り組みにおける基礎資料
  2)自然や歴史を知るための総合学習その他の教材
  3)湖沼・湿原の各分野における調査研究の参考資料
 としての利用などが期待されますので、どうぞご利用、ご活用いただきますようお願い申し上げます。

 

  1.開催日時 :平成23年2月3日(木) 13時15分~15時00分

  2.会場 :根室市役所 3F大会議室

  3.報告会主催:国土地理院地理調査部環境地理課

  4.成果報告の内容:

    
1)湖沼調査について
      国土地理院地理調査部環境地理課 係長 畠山真介
      講演資料(PDF 9.2MB)

    2)土地利用調査・地形分類調査について
      国土地理院地理調査部環境地理課 係長 木村幸一
      講演資料1(PDF 3.9MB) | 講演資料2(PDF 3.0MB)

    3)GISデータの活用例について
      国土地理院地理調査部環境地理課 専門職 野口高弘
      講演資料(PDF 2.8MB)

    4)湖沼図及び湖沼湿原調査成果の利用について
      国土地理院地理調査部環境地理課 課長補佐 内川講二
      講演資料(PDF 0.1MB)
  

  5.参加者:31 名 (国:5名、地方自治体:16名、漁協:3名 、一般:2名、新聞社:5社)


  6.報告会風景
 

写真:報告会風景(1)

報告会風景(1)

写真:報告会風景(2)

報告会風景(2)

写真:報告会風景(3)

報告会風景(3)

写真:報告会風景(4)

報告会風景(4)

 

 全国児童生徒地図作品展連絡協議会主催による企画展「第14回全国児童生徒地図優秀作品展」において、札幌市立共栄小学校6年の清水裕貴さんが出展した作品「MY HOME TOWN 厚別」が優秀であると認められ、審査員特別賞を受賞しました。また賞状や副賞の楯は、2月1日に共栄小学校の6年生の学年集会時に、国土地理院北海道地方測量部次長より直接伝達しました。同企画展は全国各地で開催されている「児童生徒の地図に関する作品展」から選ばれた優秀作品を展示するものです。
 伝達式には、清水さんのお母さんも学校を訪れ、式に参加されました。また、式後には校長室で平岡校長先生と地図と教育等について歓談しました。
 

 

伝達の様子

 

写真:伝達の様子(1)

伝達の様子(1)

写真:伝達の様子(2)

伝達の様子(2)

写真:伝達の様子(3)

伝達の様子(3)

写真:伝達の様子(4)

伝達の様子(4)

 

 国土地理院北海道地方測量部は(社)日本測量協会北海道支部との共催で、第8回北海道測量技術講演会を1月27日に「地理空間情報社会構築のための新たな測位システム」と題して、民間、官公庁等から186名の参加を得て開催しました。
 今回の講演会は、地理空間情報社会の到来に当たり、国、地方公共団体及び民間の関係機関・関係者に対し、地理空間情報に関する最新の技術情報及びタイムリーな話題の提供を行い、地理空間情報の利活用を推進することを目的として開催しました。
 地理空間情報を高度に活用する社会の実現に向けては、国、地方公共団体及び民間における衛星測位の一層の利用が期待されるところであり、衛星測位の利用には測量をはじめ航空機・船舶の航法、地殻変動観測、カーナビゲーションシステムやGPS機能付き携帯電話、農業分野、建設分野等その活用の幅は広がってきていますが、さらに、今後も衛星測位の活用に関する研究、提案及び創意工夫が期待されていることから、今回の講演会は「測位システム」をキーワードとしました。
 また位置情報基盤の整備及び準天頂衛星の利用について、参加者の意識を調査する目的でアンケートを実施しました。なお測量機器及びパネルの展示も同時に実施し、測量・地図の啓発のため努めました。

1.開催日時・場所
  平成23年1月27日(木) 13時00分~16時30分  札幌第1合同庁舎 講堂

2.講演内容及び講演資料(PDFファイル)

     開会挨拶

      国土地理院 参事官 吉兼秀典

     測位システムを農業経営に生かす
     -GISとGPSによるブラジルの農場調査-
      北海道大学大学院文学研究科 准教授 仁平尊明
      講演資料(PDF 6.8MB)

     道路施設管理における地理空間情報の高度活用
     -RFIDとGISを用いた道路施設管理支援システムの提案-
      小樽商科大学商学部社会情報学科 准教授 深田秀美
      講演資料(PDF 1.2MB)

     新しい位置情報基盤の整備
     -位置情報点・場所情報コード-

      国土地理院測地部 測地技術調整官 高橋保博
      講演資料(PDF 6.9MB)

     準天頂衛星による測量向け補正技術の開発及びマルチGNSS測量への取り組み
      国土地理院測地観測センター 地震調査官 矢来博司
      講演資料(PDF 7.5MB)

3.アンケートによる皆様からのご意見
  講演後、来場者の方に、位置情報基盤の整備及び準天頂衛星の利用に関する意識がどのようなものであるかを知るためのアンケートを記入していただききました。
 調査の結果、次のような結果となりました。
  • 位置情報基盤の整備関係では、9割以上の方が場所情報コードの必要性を認めていました。
  • 準天頂衛星の利用では、約8割の方が測位補正情報配信の利用を期待していました。
 
<アンケート調査結果(一部抜粋)>

(1)参加者の勤務先
  • 国の機関 11%
  • 北海道 9%
  • 市町村 10%
  • 法人、NPO 0%
  • 測量業(民間) 64%
  • 教育関係者 3%
  • その他 3%
(2)参加者の年齢
  • 30歳未満 4%
  • 30歳~40歳 33%
  • 40歳~50歳 34%
  • 50歳以上 29%
(3)「位置情報基盤の整備関係」の主な結果
  1)場所情報コードの必要性について
  • 「有用である」と「場合によっては有用である」を合わせると、95%が有用であるとの回答でした。
  2)場所情報コードの共通化について
  • 「ぜひ共通化した方が良い」と「どちらかといえば共通化した方が良い」を合わせると、98%が共通化した方が良いとの回答でした。
  3)緯度、経度の分解能(桁数)について
  • 70%が0.1秒(約3m)単位が良い、31%が0.01秒(約0.3m)単位が良いとの回答でした。
  4)高さの表現について
  • 71%が標高での表現が良い、23%が階数(1階、2階等)での表現が良いとの回答でした。
  5)場所情報コードの利活用についてのアイデア
  • 店に設置し情報を配信する。
  • さまざまな都市基本情報の動態的情報(交通量調査等)に活用したい。
  • 障害者、高齢者、災害時等に活用したい。
  6)場所情報コード全般についてのご意見
  • 早く体系化して、発展途上国に役立てる。
  • 自治体の積極的参加が必要。
  • 場所により使用する端末をどうするかの検討が必要。
(4)9月に打ち上げた準天頂衛星「みちびき」についての調査結果
  1)「みちびき」による測位補正情報の配信について
  • 76%が利用してみたいとの回答でした。
  2)具体的な利用方法について
  ○測量関係
  • GPSによる基準点測量(6件)
  • 北側斜面の測量(森林での活用)
  • 測量等の作業が安価、簡単になっていけばよいと思う

  ○地図関係等

  • 地籍調査や14条地図作成(GPSの補完、精度向上により、より正確な筆界が特定できるのではないか)
  • カーナビやモバイル関連での利用

  ○その他

  • 3基以上打ち上げられれば利用
  • 短時間で高精度の情報を配信してほしい
  • 精度向上を希望します。DOPの悪い時間が無くなるよう希望します


 4.測量機器及びパネルの展示
 (1)測量機器展示:電子基準点模型、二等多能経緯儀外3点
 (2)パネル展示:精密基盤標高図外9点

 

5.講演会風景

 

写真:講演会風景(1)

講演会風景(1)

写真:講演会風景(2)

講演会風景(2)

写真:講演会風景(3)

講演会風景(3)

写真:講演会風景(4)

講演会風景(4)

写真:講演会風景(5)

講演会風景(5)

写真:講演会風景(6)

講演会風景(6)

 

写真:懇談会風景

懇談会風景

 北海道地方測量部は、平成22年11月29日(月)、「第2回地理空間情報に関する北海道地区産学官懇談会」を北海道立道民活動センター(かでる2・7)において、開催しました。昨年に引き続き第2回目です。
 今回は、道内の基盤地図情報(2500レベル)が提供されて1年が経過した事もあり、ダウンロード先の産学官それぞれにおいて基盤地図情報がどのように利用されているか、事前にヒアリング調査を行いました。懇談会では、調査結果の報告や国土地理院からの情報提供を基に、産学官の間で、基盤地図情報の整備・更新や利活用の促進などについて、活発な質疑や意見交換がおこなわれました。

 

議事
  1. 平成23年度の地理空間情報活用推進基本法に関する国土地理院重点施策・予算要求について
  2. 地理空間情報における個人情報保護・二次利用促進に関するガイドライン」について
  3. 基盤地図情報の更新についての考え方と事例について
  4. 北海道における基盤地図情報の状況について
  5. 基盤地図情報の利用実態に関するヒアリング調査について
  6. 報告に対する質疑及び意見交換
  7. その他

【配布資料】
[資料1]地理空間情報に関する北海道地区産学官懇談会議事概要(第1回)(PDF 160KB)
[資料2]第2回地理空間情報に関する北海道地区産学官懇談会委員名簿・ 地理空間情報に関する北海道地区産学官懇談会設置要綱(PDF 132KB)
[資料3]H23年度の国土地理院重点施策・予算要求(PDF 986KB)
[資料4]「個人情報保護・知的財産権等に関するガイドライン」の紹介(PDF 1.5MB)
[資料5]地理空間情報に関わる施策の現状と展望(PDF 1.4MB)
[資料6]北海道における基盤地図情報の状況(PDF 853KB)
[資料7]基盤地図情報の利用実態に関するヒアリング調査(PDF 2.3MB)

[参考1]基盤地図情報を利用した地理空間情報整備のための手引(PDF 3.8MB)
[参考2]地理空間情報の高度利活用を目指して(PDF 3.1MB)
[参考3]「地理空間情報の活用における個人情報の取扱いに関するガイドライン」(PDF 644KB) 及び「地理空間情報の二次利用促進に関するガイドライン」(PDF 442KB)

【議事概要】
  第2回地理空間情報に関する北海道地区産学官懇談会議事概要(PDF 212KB)


 

写真:会議風景

会議風景

 北海道地方測量部は、測量法に基づく公共測量行政の円滑な推進及び地理空間情報活用推進基本法に基づく基盤地図情報の整備・利用の促進などを目的にして、昨年度から「公共測量等担当者会議」を開催しています。
 平成22年度は札幌市ほか3都市で開催し、測量法や基本法に関する最新の情報や新しい技術などについての情報提供を行うとともに、意見交換を行いました。

1.開催地方
開催地方(都市名) 開催日 会場 出席者数
道央地方(札幌市) 7月1日(木) 札幌第1合同庁舎 60名
道南地方(函館市) 7月7日(水) 函館市勤労者総合福祉センター 20名
道北地方(旭川市) 7月15日(木) 大雪クリスタルホール 46名
道東地方(帯広市) 7月23日(金) とかちプラザ 49名
      計175名

2.会議内容
(1)基盤地図情報の利活用について
(2)地理空間情報における個人情報・知的財産権の取り扱いについて
(3)国土地理院が行う「ワンストップサービス」について
(4)公共測量における電子国土Webシステムの利用
(5)公共測量成果検査支援ツール「PSEA」の活用
その他
 メルマガの登録状況報告、35条調査の状況報告、作業規程更新状況報告

3.出席機関(順不同)

北海道開発局
事業振興部、開発建設部、札幌開発建設部、小樽開発建設部、室蘭開発建設部、函館開発建設部、旭川開発建設部、留萌開発建設部、釧路開発建設部、帯広開発建設部

北海道
建設部、農政部、石狩振興局産業振興部、胆振総合振興局産業振興部、空知総合振興局産業振興部、空知総合振興局札幌建設管理部、後志総合振興局小樽建設管理部、渡島総合振興局函館建設管理部、檜山振興局産業振興部、上川総合振興局産業振興部、上川総合振興局旭川建設管理部、留萌振興局留萌建設管理部、宗谷総合振興局稚内建設管理部、釧路総合振興局産業振興部、十勝総合振興局産業振興部、オホーツク総合振興局産業振興部、オホーツク総合振興局網走建設管理部、十勝総合振興局帯広建設管理部、釧路総合振興局釧路建設管理部

市町村
札幌市、小樽市、岩見沢市、江別市、千歳市、恵庭市、苫小牧市、むかわ町、安平町、島牧村、ニセコ町、京極町、倶知安町、積丹町、平取町、浦河町、室蘭市、登別市、白老町、函館市、北斗市、七飯町、上ノ国町、乙部町、奥尻町、長万部町、八雲町、福島町、森町、鹿部町、旭川市、士別市、名寄市、富良野市、鷹栖町、上富良野町、南富良野町、留萌市、増毛町、小平町、苫前町、羽幌町、湧別町、滝上町、砂川市、歌志内市、深川市、北竜町、沼田町、剣淵町、稚内市、中頓別町、紋別市、厚岸町、弟子屈町、帯広市、音更町、士幌町、上士幌町、清水町、芽室町、中札内村、大樹町、池田町、本別町、足寄町、浦幌町、網走市

4.メルマガ・アンケート
  会議にご出席された皆様、アンケートへのご協力に感謝申し上げます。多くのご意見が寄せられましたので、今後のメルマガの運営等に活用させていただきます。また、新規に19件のご登録を頂きました。重ねてお礼申し上げます。北海道地方測量部メールマガジンでは、皆様の業務に役立つ情報を提供いたしますので、ご登録いただいていない方々につきましては、引き続きご登録の検討をお願いします。
 


 


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