自然災害伝承碑

自然災害伝承碑 代表事例(大正期の自然災害)

代表事例について

本ページの代表事例は、公開された自然災害伝承碑のうち、人的被害が数十名以上となった自然災害であることや広域で発生した自然災害であること等の観点を考慮し、抽出したものです。

大正期の自然災害

桜島大正噴火 (1914年1月12日)

櫻島爆發紀念碑(照国)  地理院地図でみる
災害種別 火山災害
建立年 1916
所在地 鹿児島県鹿児島市城山町1-1
伝承内容 大正3年(1914)桜島が大爆発した。前日から前兆があったため子供と老人を避難させた。家屋倒壊やがけ崩れなどで62名が死亡した。毒ガスや津波のデマが流れた。田畑は火山灰で埋まり溶岩は村を埋め海峡を塞いだ。過去と比較し変化を捉えることができれば被害軽減できるのではないか。何百年か後の噴火の時のために今回の概況を記して永久に伝える。将来の惨禍を軽減するために役立ってほしいと願う。

桜島大正噴火に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
櫻島爆發紀念碑(桜峰) 鹿児島県鹿児島市松浦町355 地理院地図でみる
櫻島爆發紀念碑(桜洲) 鹿児島県鹿児島市桜島小池55 地理院地図でみる
櫻島爆發記念碑(東桜島) 鹿児島県鹿児島市東桜島町17 地理院地図でみる
櫻島爆發紀念(有村) 鹿児島県鹿児島市東桜島町345-1 地理院地図でみる
大正噴火(旧桜洲小跡) 鹿児島県鹿児島市桜島横山町189 地理院地図でみる
烏島この下に(赤水) 鹿児島県鹿児島市桜島横山町 地理院地図でみる
黒神埋没鳥居 鹿児島県鹿児島市黒神町647 地理院地図でみる
牛根麓稲荷神社の埋没鳥居 鹿児島県垂水市牛根麓675-1 地理院地図でみる
本城川外六河川改修記念碑 鹿児島県垂水市南松原町88 地理院地図でみる

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大正3年8月台風 (1914年8月25日~29日)

安倍川修堤碑  地理院地図で見る
災害種別 洪水
建立年 1924
所在地 静岡県静岡市葵区柳町161-2
伝承内容 大正3年(1914)8月29日午後、台風の影響により安倍川堤防が安西五丁目で決壊し、浸水は安西一帯・番町・寺町・新通・宮ヶ崎・馬場町・呉服町・研屋町・栄町・梅屋町・人宿町に及んだ。約1,000戸が流失、約10,000戸が浸水し、死者45人、負傷者90人。日雨量は大河内で474mm、大川で402mmであった。

大正三年高潮災害紀念碑・潮塞(しおどめ)観音  地理院地図で見る
災害種別 高潮
建立年 1921
所在地 佐賀県杵島郡白石町大字福富
伝承内容 大正3年(1914)8月下旬に杵島、小城、佐賀、藤津の4郡を高潮が襲った。堤防が次々と決壊し、数千の家屋が流され、多くの人が溺死した。その被害を伝承すべく、村民により記念碑が建立された。隣には、決壊を免れた本堤の場所から発見された2体の石仏(潮塞(しおどめ)観音)をまつった御堂が建立されている。

大正3年8月台風に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
和田津海大神 佐賀県鹿島市大字重ノ木 地理院地図で見る

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大正6年10月台風 (1917年10月1日~2日)

大正六年海嘯横死者供養塔  地理院地図で見る

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災害種別 高潮
建立年 1917
所在地 東京都江東区北砂4-22-6
伝承内容 大正6年(1917)9月30日から10月1日未明にかけて東京地方を襲った台風により沿岸地帯は高潮に見舞われ、江東区のほぼ全域が床上浸水の被害を受けた。犠牲者147名の慰霊のために本碑が建立された。

大塚切れ洪水記念碑  地理院地図で見る
災害種別 洪水
建立年 1930
所在地 大阪府高槻市大塚町三丁目
伝承内容 大正6年(1917)10月1日、台風による大雨で淀川の水位が上昇し、高槻市大塚町の堤防が200mにわたって決壊した。家屋は流され、倒壊し、死傷者は数十人にのぼった。後世への戒め「居安必勿忘危(安楽に暮らしていても、絶対に危機のあることを忘れてはならない)」が碑文に刻まれている。

大正6年10月台風に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
砂村波除地蔵由来碑 東京都江東区南砂2-23-9 地理院地図で見る
曽川切れ跡 新潟県新潟市江南区楚川132-1地先 地理院地図で見る

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大正7年1月雪崩 (1918年1月)

雪災紀念碑  地理院地図で見る
災害種別 その他
建立年 1918
所在地 新潟県南魚沼郡湯沢町大字三俣835
伝承内容 大正7年(1918)1月9日午後11時30分頃、三俣集落の北東「前の平」尾根から厚さ6~7mの大雪崩が発生した。この雪崩により、山の麓の小学校校舎1棟及び集落の半数近くを占める28戸の家屋が倒壊し、158名の命が奪われた。

遭難者之碑  地理院地図で見る
災害種別 その他
建立年 1975
所在地 山形県鶴岡市大鳥字桝形
伝承内容 大正7年(1918)1月20日午前4時頃、鰍沢(かじかさわ)左岸の山の中腹、高さ約200mで発生した幅360mの雪崩が大鳥鉱山の鉱夫長屋や分教場を襲った。人々は避ける間もなく建物ごと雪に埋もれ、救助作業は難航し、154名の命が奪われた。そのうち子供の死者数は65名であった。当碑に隣接して、3基の慰霊碑が並んで建立されている。

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大正7年9月台風 (1918年9月13日~14日)

移轉記念碑  地理院地図で見る
災害種別 洪水
建立年 1926
所在地 鳥取県鳥取市国安(上国安公民館)
伝承内容 大正7年(1918)9月14日の台風により、千代川は大洪水となり、鳥取平野が水没するほどの大災害となった。流域全体で死者30名、家屋の流失全壊半壊702戸、床上床下浸水13,186戸、田畑の浸水埋没などの被害のほか、千代川堤防が決壊した国安地区では、復旧工事に伴い108戸の人々が移転を余儀なくされた。

大正7年9月台風に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
兼久堤防改修記念碑 鳥取県米子市兼久 地理院地図で見る
耕地整理記念碑 香川県三豊市三野町下高瀬 地理院地図で見る

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大正9年8月水害 (1920年8月15日~16日)

下ノ加江水害記念碑  地理院地図で見る
災害種別 洪水・土砂災害
建立年 1929
所在地 高知県土佐清水市下ノ加江
伝承内容 大正9年(1920)8月15日、夜間天候が険しくなり、雷鳴が轟いた。豪雨で山崩れが発生し、押し寄せた濁流は堤防や道路を破壊し、田畑を荒廃させた。下ノ加江川流域のほとんどが砂礫の原となり、住民は生活の再建を見いだすことができず茫然自失としていた。

大正9年8月水害に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
頌徳碑 高知県宿毛市和田 地理院地図で見る
山田耕地整理組合記念 高知県宿毛市山奈町山田 地理院地図で見る
福岡耕地整理組合記念 高知県宿毛市山奈町山田 地理院地図で見る
天神耕地整理組合記念 高知県宿毛市山奈町山田 地理院地図で見る
下ノ加江五味天満宮天災記念碑 高知県土佐清水市下ノ加江 地理院地図で見る
三崎川堤防復旧記念碑 高知県土佐清水市三崎浦3 地理院地図で見る
下川口郷災害記念碑 高知県土佐清水市下川口 地理院地図で見る
下ノ加江洪水記念碑 高知県土佐清水市下ノ加江 地理院地図で見る
下ノ加江復旧記念碑 高知県土佐清水市下ノ加江 地理院地図で見る
横瀬耕地整理組合記念 高知県四万十市横瀬 地理院地図で見る
整理紀念 高知県四万十市手洗川 地理院地図で見る
耕地整理紀念碑 高知県幡多郡黒潮町有井川 地理院地図で見る
中野川耕地整理組合記念碑 高知県幡多郡黒潮町中ノ川 地理院地図で見る

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勝山大雪崩災害 (1922年2月3日)

親不知殉難碑  地理院地図で見る

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災害種別 その他
建立年 1923
所在地 新潟県糸魚川市大和川979(國造神社)
伝承内容 大正11年(1922)2月3日、糸魚川市の北陸本線(現:えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン)親不知~青海駅間の勝山トンネル西口で雪崩が発生し、走行中の列車が巻き込まれた。列車には近隣からの除雪作業員らが乗車しており、乗員乗客200名のうち、90名(一般乗客1名、除雪作業員88名、鉄道職員1名)が犠牲となった。日本国内で発生した雪崩による鉄道事故としては、2021年6月現在に至るまで史上最大の惨事である。

勝山大雪崩災害に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
大正十一年二月三日親不知殉難君碑 新潟県糸魚川市能生小泊 地理院地図で見る
勝山大雪崩遭難碑 新潟県糸魚川市青海(国道8号沿い) 地理院地図で見る
勝山大雪崩慰霊碑 新潟県糸魚川市歌(旧北陸本線沿い) 地理院地図で見る
勝山大雪崩殉難碑 新潟県糸魚川市蓮台寺937(七社境内) 地理院地図で見る

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関東大震災 (1923年9月1日)

震災記念の碑  地理院地図で見る
災害種別 地震
建立年 1924
所在地 東京都千代田区神田駿河台3-2
伝承内容 大正12年(1923)9月1日の関東大震災は死者10万人、焼失家屋20万棟を超える大災害であった。周囲が焼け野原となった中、ここにあった鉄筋コンクリート4階建の学校が焼け残り、避難所等として大いに役に立ったことは天の助けだったとして、イチョウの木を植えて感謝の意を表した。

避難記念  地理院地図で見る
災害種別 地震
建立年 1933
所在地 東京都中央区日本橋浜町2-58 新大橋橋詰
伝承内容 大正12年(1923)9月1日午前11時58分に発生した関東大震災では、昼食を準備していた家庭の竈(かまど)や七輪から火災が発生し、折からの強風によってたちまち延焼した。隅田川の橋の多くが焼け落ちるなか、鋼鉄でできた当時の新大橋は大きな損害を被ることなく、火災から避難していた多くの人命を救った。

大震災殃死者供養塔  地理院地図で見る
災害種別 地震・その他
建立年 1925
所在地 神奈川県平塚市札場町(長楽寺)
伝承内容 大正12年(1923)9月1日に発生した関東大震災で東京、横浜、横須賀、小田原は地震による火災ですべて焼失した、旧須馬村では家屋は倒壊し60名余りの命が奪われた。

大震災殃死者追悼之碑  地理院地図で見る
災害種別 土砂災害・地震
建立年 1927
所在地 神奈川県小田原市米神(正寿院墓地)
伝承内容 大正12年(1923)9月1日に発生した関東大震災により、旧米神村では地震で発生した火災と地すべりで77名が犠牲となった。この時発生した地すべりでは土砂が広範囲に散在した。

供養塔・大震災殃死者供養塔(五輪塔)  地理院地図で見る
災害種別 地震・津波
建立年 1924
所在地 静岡県伊東市物見が丘(仏現寺)
伝承内容 大正12年(1923)9月1日午前11時58分に発生した関東大震災で、旧伊東町は強い揺れの十数分後に大津波に襲われ、玖須美地区で死者84名、後に他所や数日後の死者を含め105名の被害となった。供養塔には「九月一日ヲ忘レルナ」、大地震の際は火の元用心を第一に、助け合って安全な高地に避難すべしと教訓が記されている。1703年の元禄津波の供養碑に隣接する。

関東大震災に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
関東大震災伝承碑 埼玉県春日部市南3-18-17(元新宿八幡神社) 地理院地図で見る
震災記念 千葉県鎌ケ谷市新鎌ケ谷二丁目 地理院地図で見る
関東大震災・東京大空襲 犠牲者慰霊碑 東京都港区台場1-10 お台場海浜公園 地理院地図で見る
大震災紀念碑 東京都新宿区新宿2-9-2 地理院地図で見る
大正大震火災横死者之碑 東京都文京区湯島4-1-8(麟祥院) 地理院地図で見る
大正大震火災石原町遭難者碑 東京都墨田区横網二丁目3 地理院地図で見る
関東大震災横死者供養塔 東京都江東区東陽3-8-11 沢海橋第二児童遊園 地理院地図で見る
大震殃死諸精霊 神奈川県相模原市緑区鳥屋281-1 地理院地図で見る
記念碑 神奈川県小田原市江之浦(大美和神社) 地理院地図で見る
復舊記念碑 神奈川県秦野市菩提 地理院地図で見る
あゝ九月一日 神奈川県厚木市厚木町 地理院地図で見る
震災復舊記念 神奈川県南足柄市怒田1366番地1 地理院地図で見る
地神塔 神奈川県綾瀬市深谷中5-16-50(深谷神社) 地理院地図で見る
大震災記念碑 神奈川県高座郡寒川町一之宮1-21-10 地理院地図で見る
不動堤之碑 神奈川県足柄上郡山北町山市場 地理院地図で見る
震災遭難者追悼句碑 神奈川県足柄下郡箱根町湯本405 地理院地図で見る
震災記念碑 神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴543(まなづる小学校) 地理院地図で見る
大震水災記念碑 山梨県南都留郡忍野村内野501番地 地理院地図で見る

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北但大震災 (1925年5月23日)

北但大震災伝承銅像  地理院地図で見る
災害種別 地震
建立年 1985
所在地 兵庫県豊岡市城崎町
伝承内容 大正14年(1925)5月23日に発生した北但馬地震(北但大震災)により城崎町湯島地区ではほとんどの家が倒壊し、全町が焼き尽くされ272名の死者を出した。当時の町長は、メガホンを片手に焼野を廻り、人々を慰め励ました

北但大震災に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
北但大震災伝承碑 兵庫県豊岡市田結1751 地理院地図で見る

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十勝岳噴火・泥流 (1926年5月24日)

遭難記念碑  地理院地図で見る
災害種別 火山災害
建立年 1927
所在地 北海道空知郡上富良野町西2線北31号
伝承内容 大正15年(1926)5月24日、十勝岳が大爆発した。山腹が崩壊し森林が倒壊、積雪が溶け火山泥流となり富良野川沿いを流れ市街地へと押しよせた。この災害で100余の人命を喪失し巨万の財物を滅尽した。碑の台石は泥流によって流されてきた転石をそのまま使用している。

十勝岳噴火・泥流に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
大正大爆発丸谷温泉遭難者慰霊碑 北海道上川郡美瑛町十勝岳望岳台 地理院地図で見る
追善記念碑 北海道空知郡上富良野町西6線北28号 地理院地図で見る
新西国三十三所 観世音菩薩 北海道空知郡上富良野町中町3丁目(大雄寺境内) 地理院地図で見る
遭難記念碑 北海道空知郡上富良野町西町1丁目(明憲寺境内) 地理院地図で見る
十勝岳爆発惨死者碑 北海道空知郡上富良野町栄町3丁目(専誠寺境内) 地理院地図で見る
十勝岳爆発横死者血縁塔 北海道空知郡上富良野町本町2丁目(聞信寺境内) 地理院地図で見る
『泥流地帯』三浦綾子文学碑 北海道空知郡上富良野町西3線北28号 地理院地図で見る

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大正15年9月豪雨 (1926年9月11日、23日)

水害碑  地理院地図で見る

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災害種別 洪水・土砂災害
建立年 1930
所在地 広島県広島市東区温品七丁目(府中大川沿い、八幡端西詰)
伝承内容 大正15年(1926)9月11日の集中豪雨により発生した洪水・土石流による被災の様子や被害状況が漢文で記されている。
関連外部サイトへのリンク集

大正15年9月豪雨に関するその他の自然災害伝承碑(主なもの)
畑賀村水害碑 広島県広島市安芸区畑賀三丁目(畑賀小学校敷地内) 地理院地図で見る
水害記念碑 広島県広島市安芸区中野一丁目(畑賀川沿い) 地理院地図で見る
鉄道遭難者追弔塔 広島県広島市安芸区中野三丁目(専念寺境内) 地理院地図で見る
瀬川卯一翁彰徳碑 広島県広島市安佐南区山本七丁目(平山神社ちびっこ広場付近) 地理院地図で見る
水害記念碑 広島県安芸郡府中町宮の町三丁目(えの宮公園) 地理院地図で見る

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