多摩市身のまわりの環境地図作品展

第16回(平成24年) 多摩地区 主催:多摩市身のまわりの環境地図作品展運営委員会

作品展の概要

「多摩市身のまわりの環境地図作品展」は、日常、触れたり感じている身のまわりの生活環境を取り上げ、自分で観察し、地図として表現することにより、環境の捉え方を身を持って学び、環境に対する理解を深めることを目的に、毎年11月頃に開催されています。

作品:多摩市環境別気温・湿度調査MAP

国土地理院長賞

作品名:「多摩市環境別気温・湿度調査MAP」

受賞者:多摩市立聖ヶ丘中学校 2年 水澤直也

作品主旨:去年は多摩市にある公園の温度と湿度を測りましたが、今年は、去年ご指摘いただいたことも参考にして、もう少し範囲を広げ、普段自分達がよく使う駅の近くや、自分が毎日通っている中学校では何か変化があるのではないかと思い、調査してみました。また、調査の結果をどのような表にまとめたら良いか、見やすく、わかりやすくなるように考えて作成しました。今年の夏も猛暑といわれ、調査した8月中旬もとても暑い日が続いていたので、自転車で1日3回標高差のある5カ所を回るのが大変でした。今回の調査で自宅の中以外は朝と夕方の気温・湿度はほぼ、同じだということがわかりました。家の中は3日間を通して大きな変化はありませんでした。


作品:わき水たんけんたい

環境情報科学センター理事長賞

作品名:「わき水たんけんたい」

受賞者:多摩市立南鶴牧小学校 3年 湯浅大輝

作品主旨:ぼくが、わき水について調べた理由は、川の水がどこからきているのか、知りたかったからです。お父さんが、水をきれいにする仕事をしていて、よく川につれていってくれるので、それがきっかけになりました。昔は、わき水を利用して農業が行われていた所も、今では住宅地になったりしているので、水がわいている所をさがすのは大へんでした。今のこっているわき水は、公園などで使われていたけれど、これからも、大切にしていきたいと思いました。


作品:多摩市緑とecoエネルギーMAP

日本地図センター理事長賞

作品名:「多摩市緑とecoエネルギーMAP」

受賞者:多摩市立鶴牧中学校 1年 長谷川文音

作品主旨:「eco」ってなんだろう?その言葉は聞いたことがあるけれど、私は「eco」の意味をそんなに知りませんでした。夏休みの課題で多摩市身の回りの地図を作ることになり、私の住む多摩市でどんな「eco」があるのか調べることで、「eco」の意味をもっと深く知りたいと思い、この作品を作ることにしました。最初に行ったことは、多摩市で行われている「eco」を知ることです。エコプラザ多摩に行き「eco」の色々な話を聞いていくうちに、多摩市では太陽光発電、ごみ焼却での熱利用、そして夏の室内温度上昇を防ぐ「緑のカーテン」などが小・中学校や公民館で行われていることを知りました。私の身近で行われている「eco」に「こんなこと気が付かなかった。多分気づいていない人が多いだろうな」と思いました。みんなに分かってもらえるようにどのように地図をまとめればいいのか、これが、私の一番の苦労でした。できるだけ分かりやすいように絵の色を分けたり、写真やグラフを使ったりして文章を少なくするよう工夫しました。作品を作り終えた感想は、私たちの住む町は緑と自然が多く残っているので、色々な「eco」が行いやすいということ、そしてその緑はずっと残していかないといけないということです。「eco」とは、自然を利用して無駄なエネルギーを出来るだけ使わないようにしながら、環境を守っていくこと」と私は考えています。一人一人の心がけとちょっとした努力で、私たちの住む町がもっといい所になると思います。


作品:Tama City sound Pressure Map

日本地図調製業協会長賞

作品名:「Tama City sound Pressure Map」

受賞者:多摩大学附属聖ヶ丘中学校 1年 後藤賢哉

作品主旨:この地図を制作した理由は、「音」に注目して、さらに「音って何?」「デジベル・ヘルツって何?」という疑問を解決するためにちょうど良い機会だと思ったからです。しかし、正確な地図を書くために、測定した場所の緯度・経度を調べることはとても大変でした。人によって、「好きな音」「嫌いな音」があるため多くの人が「音と上手く付き合う方法」を考えることが大切だと思いました。


作品:自転車の旅 in 多摩市~遊歩道はどこまで続くの?~

地図情報センター理事長賞

作品名:「自転車の旅 in 多摩市~遊歩道はどこまで続くの?~」

受賞者:多摩市立鶴牧中学校 1年 野田紗也子

作品主旨:私の家の周りにある遊歩道には、毎日散歩をする人を多く見かけます。遊歩道は、車も走らず、安心して散歩が楽しめます。この道がどこまで続いているのだろう?と思い遊歩道の事を調べました。私が一番大変だったことは、地図を書くことです。見やすいように大きく、そして太く書きました。太くするため折り紙ではったところは見やすいように工夫しました。そして写真を折り紙にはり、位置を考えたりするのが大変でした。あと暑い中初めての道を通ったので、迷ったり、道を間違えたりすることもありました。私は鶴牧から連光寺まで遊歩道が続いていたことに驚きました。そして多摩市はとても緑が多く、道も整備されていて良いところだと思いました。普段行かない道を歩いたりしてみて、いろんな事に気づき、おもしろかったです。また、散歩をしている人達にも、多摩市の良いところに、気づいてほしいと思いました。


作品:地質断面図から見る洪水ハザードマップとひ難場所

日本地理学会長賞

作品名:「地質断面図から見る洪水ハザードマップとひ難場所」

受賞者:多摩市立北諏訪小学校 6年 増田帆南

作品主旨:多摩市に転入してきた、小学校2年生の時から、この環境地図作品展に毎年取り組んできて昨年は「多摩市の給水きょ点とフレッシュ水道について」というテーマで東日本大震災のような大規模な地震が起きた時、飲料水など、どこへ行けば確保できるのかを調べました。地図情報センター理事長賞をいただき、とても嬉しく思いましたが、まだ他にも大切な事があるのではないかという気持ちから、今年は、「地質断面図から見る洪水ハザードマップとひ難所」をテーマに取り組みました。制作するにあたり、地質断面図を自分で書くにはどうしたら良いか、又そのような資料を探しに図書館へ行きましたが、上手く見つけられずに困りました。ようやく見つけた資料も図で見ていると、とても難しく感じたので実際に多摩川沿いから桜ヶ丘方面や大栗川沿い、乞田川沿いを歩いてみました。そこでみつけた看板に京浜河川事務所と書いてあったので稲城市の南多摩水再生センターへ行き、資料を集めたり施設を見学させてもらい、たくさんメモを取りました。そうしていくうちに書きたいことが山程出てきてしまい、模造紙1枚では収まらなくなってしまいました。テーマを改めて考え、必要な部分だけに印をつけ、見やすい地図にするために表に書きかえたり工夫しました。暑かった夏に自分の足で集めた資料や歩いて感じたことをメモしたノートは私にとってどれも貴重なものだったので判別する作業が難しかったです。


作品:多摩市建物高さマップ

日本国際地図学会長賞

作品名:「多摩市建物高さマップ」

受賞者:多摩市立鶴牧中学校 1年 齊木美怜

作品主旨:今年東京スカイツリーが完成し、世界一の高さの電波塔になりました。そこで、多摩市の建物はどのくらいの高さがあるのか調べようと思ったのが、このテーマにした理由です。建物の高さを測る方法は、建物からの距離と角度で調べる高度トラッキングという方法で行いました。また、標高は目的の地点をクリックすると、その標高がでるサイトを利用しました。高さを調べたり写真を撮るのに3日以上、全体で1週間程時間をかけて行うのは大変でしたが、思ったより色々な形の建物や高い建物があることが分かりました。


作品:今も生きる昔の地名

パルテノン多摩賞

作品名:「今も生きる昔の地名」

受賞者:多摩市立鶴牧中学校 1年 阿部紗子

作品主旨:私がこの地図を作成した理由は、家の近くの公園や橋の名前の由来を知りたいと思ったからです。調べてみたら、昔の地名がたくさん使われていることがわかりました。そこで、なるべくたくさんの「今も生きる昔の地名」を探して写真をとることにしました。なかなか見つからない地名があったり、歩きにくい道があったりして大変でした。でも、昔のことが身近に感じられてうれしかったです。こうして昔の地名が今も生きていることを、地域の小中学生に知ってもらい、自分の住むまちに興味をもってもらいたいです。


作品:くるまいすで町にでてみよう

多摩市教育委員会教育長賞

作品名:「くるまいすで町にでてみよう」

受賞者:多摩市立南鶴牧小学校 6年 武内さくら

作品主旨:この作品を制作した理由は、初めは単に車いすに乗ってみたいという気持ちからでした。しかし、実際に自由研究を行なうとなるとほんとうに町はユニバーサルデザインなのかという疑問がわき、それを自ら体験して、確かめてみようと思いました。実際に車いすに乗って町にでてみると、道の細かな整備がおろそかになっていたり、デパートの通路がせまかったりして、車いすに不利な点ばかりでした。なによりも不便だったのは、エレベーターの大きさでした。小さなエレベーターの場合、カートやベビーカーを使っている人が乗っていると、何度も見送らなければなりませんでした。母を車いすに乗せて、車いすをおすという体験もしてみましたが、視覚障害者用の、点字ブロックが、逆に、車いすの人の障害物にもなってしまうという事がわかりました。このように、町の中には、人の役にたつものでも、またちがう環境で生きている人には妨げになってしまうという、ユニバーサルデザインとはいえない点もあるということがわかりました。


作品:野川で見られる自然と生き物マップ

運営委員会委員長賞

作品名:「野川で見られる自然と生き物マップ」

受賞者:多摩大学附属聖ヶ丘中学校 1年 小林顕三

作品主旨:この作品を作ったきっかけは、僕の家の近くに流れている野川で、毎日、犬の散歩をしている時に、たくさんの種類の鳥や、魚、植物を見ました。そして野川にはどんな生き物がどれくらいるのかと興味がでてマップを作ることにしました。苦労したことは、野川の大橋あたりから、野川公園まで自転車に乗って観察に行きましたが橋の名前や川の様子、生き物を見るため、何度も止まりながら行ったので、野川公園に着くまでに半日かかってしまいました。それから写真を撮るために毎日犬の散歩に行って、シャッターチャンスを狙いました。動く生き物を、上手く撮るのは難しかったです。絵を描く時も桜並木の場所などできるだけ正確に描くように工夫しました。マップを作ってみて野川にはたくさんの生き物がいることに驚きました。近くにこんなすばらしい自然があることに気付くことができて、この自然を大切にしようと思いました。今度は中流だけでなく上流や下流にも行って観察したいと思いました。


作品:多摩市公衆電話設置場所MAP

多摩市長賞

作品名:「多摩市公衆電話設置場所MAP」

受賞者:多摩市立多摩第三小学校 6年 小田明季

作品主旨:まず私がこの作品を制作しようとした動機について書きます。それは、昨年の東日本大震災のときのことでした。私は、とても家族同士で、連絡をとり合うことの大切さを感じました。携帯電話では、電話がかかりにくく、メールも届きにくく、家族全員が無事であるか、とても心配したという経験がありました。この時、公衆電話を実際に使ってみたら、優先的につながりやすいということを知りました。また、テレホンカードや10円玉を使用しても度数やお金が戻ってくることもわかりました。このようなことから、非常時には、もっと公衆電話を利用するべきだと思い私の住む街多摩市では、公衆電話がどのような場所にあるのかを調べてみようと思いました。近年、携帯電話の普及により、公衆電話の数が減ってきています。まずは、公共の乗り物や大きなビルを手がかりに調べていくことにしました。夏の暑い時期だったので、実際に自分の足で確かめるのは、大変な日もありましたが、いつも歩いているところなのに気付いていなかったり、「こんなところにあったの!」と驚く場所にも置いてあり、発見や驚きで、とても楽しみながら調べ学習できました。私が調べた結果を参考に、多摩市のたくさんの人たちの役に立つといいなぁと思います。いつ災害が起こるかわかりません。いざというときのために、ぜひみなさんも確認することをおすすめします。