北海道地方測量部のトピックス(平成30年度)
平成30年度の北海道地方測量部のトピックスをご紹介します北海道地方測量部のトピックス(平成30年度)北海道地方測量部は(公社)日本測量協会北海道支部と共催で、第16回北海道測量技術講演会を札幌第1合同庁舎講堂において、官公庁、民間等から216名の参加により開催しました。
今回のテーマは、「平成30年北海道胆振東部地震の振り返りと国土交通省の対応」とし、気象庁札幌管区気象台気象防災部の高橋地震情報官からは、胆振東部地震の特徴や、気象庁が発表した地震情報等の内容、現地調査や自治体支援などの対応について、北海道大学大学院農学研究院の小山内特任教授からは、地震による斜面崩壊が発生した被災地の地形・地質や崩壊の特徴などについて、北海道開発局事業振興部防災課の横濱防災企画官からは、地震による被害の状況、北海道開発局が行ったTEC-FORCEの派遣などの災害対応及び今後の復旧・復興に向けた取組についてご報告いただきました。 国土地理院企画部防災推進室の瀧防災調整係長からは、昨年発生した平成30年7月豪雨や胆振東部地震等の災害において国土地理院が行った地殻変動の監視、被害状況の把握、関係機関や国民への情報提供の取組、これらの災害を踏まえた課題などについて報告しました。 また、今年は明治政府に近代測量を行う機関が設置された1869年(明治2年)から満150年にあたることから、会場前ロビーでは、社会の発展を支えてきた近代測量のあゆみや、国土地理院のさまざまな取り組みに関する紹介パネルの展示を行いました。 1.開催日時・場所 平成31年1月31日(木) 13時00分~16時30分 札幌第1合同庁舎講堂 2.講演プログラム ※各タイトルは講演資料にリンクしています。 開会挨拶 国土地理院 北海道地方測量部 部長 山後 公二 「平成30年北海道胆振東部地震における気象庁の対応」 (PDF 8.40MB) 気象庁 札幌管区気象台 気象防災部 地震情報官 高橋 博 「斜面災害の被災地の地形・地質と斜面崩壊の特徴」(PDF 7.33MB) 北海道大学大学院 農学研究院 特任教授 小山内 信智 「平成30年北海道胆振東部地震における北海道開発局の対応について」(PDF 12MB) 北海道開発局 事業振興部 防災課 防災企画官 横濱 秀明 「国土地理院の災害対応の取組について」 国土地理院 企画部 防災推進室 防災調整係長 瀧 修一 閉会挨拶 国土地理院 北海道地方測量部 次長 清水 乙彦 3.参加者 総数 216名
4.パネル展示 社会の発展を支えてきた近代測量のあゆみ、人工衛星を利用した測量、ウェブ地図「地理院地図」、近年頻発する災害への対応などの国土地理院の取り組みについて 5.講演会風景
公共測量の円滑な実施及び地理空間情報の利活用の推進などを目的とした標記会議を、道内7会場で開催しました。
会議は北海道開発局、北海道をはじめ道内市町村の機関から参加者数 計224名の出席をいただき、UAV搭載型レーザスキャナを用いた公共測量マニュアル(案)等、公共測量と測量法の手続き、公共測量の計画における要点と事例、地理空間情報の利活用、災害対応における地理空間情報の活用について説明しました。
1.開催の概要
2.議事内容 (1)公共測量関連 (2)地理空間情報関連 北海道地方測量部と札樽地区測量設計協会札樽若力会(さっそんわかりきかい)は、平成30年7月11日(水)に札幌市東区の市立東光小学校において、「測量の日」記念行事の一環として「測量体験学習」を開催しました。
この測量体験学習は、地図と測量に関する知識と理解の向上を図ることを目的として、平成8年から札幌市内の小学校で実施しているもので、今年で23年目を迎えます。今年は、6年生の児童65名が参加して行われました。 最初に教室で、北海道地方測量部から測量や地図作成の手順、地理院地図による学校周辺の今と昔の状況、UAV(ドローン)の活用をはじめとする新しい測量技術などの説明を行いました。 その後グラウンドに移動して、8班に分かれてトータルステーション(TS)を使った校舎の高さ測定や、歩測で20mの距離を測定する体験をしました。 後半はTSを用いた「トラバース測量」の体験を行いました。2つの班では、札樽若力会のメンバーがあらかじめ計測した値とわずか8mmのずれしかなく、大変素晴らしい結果となりました。 その後、札樽若力会より寄贈された、中心に校章と十字を刻んだ記念石標において、GNSS測量の説明を行いました。 体験学習の最後に、トラバース測量で児童たちが計測した点を全部つなぐと、グラウンドには北海道の形が浮かび上がり、驚きと歓声がわき上がりました。 当日は、心配された雨も朝方には止んで爽やかな好天に恵まれ、涼しい風が時折強く吹くものの、児童たちはみな元気いっぱいで、初めて体験する測量を楽しんでいました。 今回の測量体験が児童たちの地図・測量への興味を高めるとともに、将来の職業を考える際の参考になれば幸いです。
北海道地方測量部は平成30年7月10日(火)に増毛町立増毛中学校において、NPO法人増毛山道の会が主催した「増毛山道体験課外授業」に協力しました。
この体験課外授業は、同会が増毛山道の歴史・文化や自然、さらに地図と測量の意義への理解を深めることを目的として実施しているもので、今年で7回目となります。今年度は北海道留萌振興局・石狩振興局が北海道命名150年事業として実施する「平成30年度増毛山道学習会」としても位置づけられ、留萌振興局から柴田副局長他も出席して行われました。 授業は1年生22名を対象に午後の2時間にかけて行い、前半は北海道地方測量部から「地図と測量と増毛山道」と題して、明治時代に行われた山道への一等水準点の設置・観測の概要、地理院地図やUAV(ドローン)の活用といった現代の新たな地図・測量技術などについて説明しました。 後半はいしかり砂丘の風資料館の志賀健司学芸員から「増毛の山はどうやってできた?」と題して、増毛山地は約1000~500万年前の海底での火山活動によって形成されたことなど、山道周辺の地形・地質の特徴について説明しました。 生徒たちは熱心にメモを取りながら説明に聞き入り、アナグリフ画像で山道の険しい地形を立体的に実感するなど、真剣に授業を受けていました。 今回の体験課外授業により、生徒たちに地図や測量への興味を深めていただければ幸いです。
北海道地方測量部と札樽地区測量設計協会、札樽若力会は、平成30年6月28日(木)に札幌市北区の北海道札幌工業高等学校において、最新測量機器を用いた校内実習を主な内容とする体験授業を開催しました。
この体験授業は、測量業への就業意識向上と担い手の確保に向け、土木技術を学ぶ生徒達に測量の仕事を紹介する機会として、平成27年度、28年度に実施しており、今回が3回目となります。今年は、同校土木科3年生72名が参加して行われました。 実習は2クラスをそれぞれ午前と午後に分けて行い、校庭ではGNSS測量機によるネットワーク型RTK測量体験、トータルステーションによる観測の実習などを行いました。また、UAV(ドローン)や地上レーザスキャナ、MMS(移動計測車両による測量システム)等による3次元測量データ取得についてのデモも行われました。 当日は天気が心配されましたが、皆さんの熱意が届いたのか、前日降っていた雨も止み、少し汗ばむくらいのやや蒸し暑い中、参加した生徒たちは最新の測量技術に大いに関心を持って実習に取り組んでいたようでした。 今回の体験授業が生徒の皆さんの将来の職業を考える際の参考になれば幸いです。国土地理院では、測量業への就業意識の向上や担い手確保につながるよう、こうした取組を今後も継続していきたいと考えています。
北海道開発局と北海道及び豊平川流域の市町村が主催する「平成30年度石狩川水系豊平川総合水防演習」が札幌市東区で開催されました。
北海道地方測量部は、この演習に協力機関として参加しました。 地域住民への防災意識の向上を図るため、演習場に隣接する展示ブースで国土地理院の災害対応や会場周辺の標高段彩図(土地の高さを色別にした地図)などのパネル展示のほか、UAV(ドローン)シミュレーターによる操縦体験コーナーや、防災業務関連パンフレット等の配布を行いました。 北海道地方測量部では、今後も関係機関が主催する防災訓練等に積極的に参加し、連携強化と災害対応への地理空間情報の利活用を紹介していきます。
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