平成16年8月~9月の地殻変動について
発表日時:2004年10月7日(木)16時00分
全国の地殻変動概況
- 国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測網の観測結果から求めた地殻変動を表したものは別紙1から7のとおりです。
- 9月5日(日)に発生した紀伊半島南東沖の地震に伴う地殻変動が中部地方を中心とする広い範囲において見られます。
- 過去1年の地殻変動は別紙8のとおりです。北海道に見られる大きな変動は平成15年(2003年)十勝沖地震によるものです。紀伊半島南東沖の地震に伴う地殻変動が中部地方を中心とする広い範囲において見られます。
トピックス
- 2003年9月26日に発生した平成15年(2003年)十勝沖地震の余効変動は、わずかながら継続しています。 (別紙9[PDF形式:45KB], 別紙10[PDF形式:39KB])
- 浅間山では、2004年9月1日以降の一連の噴火に際しては、特段の地殻変動はみられません。 (別紙11[PDF形式:77KB], 別紙12[PDF形式:66KB])
- 9月5日(日)に紀伊半島南東沖で発生した地震(19時07分頃マグニチュード6.9 及び23時57分頃、マグニチュード7.4)に伴う地殻変動が、電子基準点「志摩」で5cm程度南方向へ移動しているなど、紀伊半島東部を中心に広い範囲で観測されました。本震後現在まで、特段の地殻変動は観測されていません。 (別紙13[PDF形式:20KB], 別紙14[PDF形式:65KB], 別紙15[PDF形式:65KB])
なお、9月16日に行われた航空機からのレーダー観測(航空機SAR)によって、火口底の表面にマグマが達していることが確認されました(9月19日国土地理院記者発表)。
なお、この地震に伴い東海地域でも地殻変動が広範囲に観測されました。
(別紙16[PDF形式:64KB], 別紙17[PDF形式:65KB], 別紙18[PDF形式:73KB])
問い合わせ先
国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 測地観測センター 地震調査官 畑中 雄樹 (029-864-4825) 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室長 今給黎 哲朗 (029-864-6925)
全国の地殻変動概況の補足説明
1.全国の1ヶ月の地殻変動(2004年8月上旬から9月上旬、別紙1)[PDF形式:30KB]
※紀伊半島南東沖の地震に伴う地殻変動を見やすくするために固定点を変更しております。大潟→岩崎(別紙1,3,4,8)、兵庫日高→三隅(別紙5)
- 紀伊半島南東沖の地震に伴う地殻変動が中部地方を中心とする広い範囲において見られます。
-
(1)北海道地方(別紙2)[PDF形式:21KB]
- 平成15年(2003年)十勝沖地震後の余効変動が見られます。
- 南部に紀伊半島南東沖の地震に伴う地殻変動が見られます。
- 全域で紀伊半島南東沖の地震に伴う地殻変動が見られます。
- 近畿・四国地方にかけて紀伊半島南東沖の地震に伴う地殻変動が見られます。
- 目立った変動は見られません。
- 大東諸島における北西方向の変動は、定常的なプレート運動によるものです。
- 2003年9月26日に発生した平成15年(2003年)十勝沖地震による変動が北海道地方を中心とした地域で見られます。
- 東北地方南部から中国・四国地方にかけて紀伊半島南東沖の地震に伴う変動が見られます。
- その他の地方では、プレート運動による定常的な変動が見られます。
※紀伊半島南東沖の地震に伴う地殻変動を見やすくするために固定点を変更しております。大潟→岩崎(別紙1,3,4,8)、兵庫日高→三隅(別紙5)