児童・生徒の地図作品展

第19回(平成23年) 徳島地区 主催:徳島地理学会

作品展の概要

「児童・生徒の地図作品展」は、小・中・高の児童生徒が作成した地図類を募集し、優秀な作品を展示して、地理教育の発展を図ることを目的に、毎年11月に開催されています。

作品:21世紀における世界の土地利用を考える -人口増加率と穀物自給率の比較から-

国土地理院長賞

作品名:「21世紀における世界の土地利用を考える -人口増加率と穀物自給率の比較から-」

受賞者:徳島県立城ノ内高等学校 2年 石田晃基

作品主旨:日本の低い食糧自給率とともに世界的な食糧難が危惧されている。そこで、今後の人口増加率と穀物自給率を比較し、世界的な視野に立った土地利用のあり方を考えるため、地球地図の作成を試みた。苦労した点は、人口増加率と穀物自給率のデータにより土地利用図が隠されないように、透明シートを利用したことだ。また、土地利用図にはない国名・国境データをインターネットで検索しTexas大学のHPに見出した。


作品:加茂地区のカーブミラー調べ

国土地理院長賞

作品名:「加茂地区のカーブミラー調べ」

受賞者:東みよし町立加茂小学校 4年 藤本鈴菜

作品主旨:私の家の周りや学校へ行く途中には、たくさんのカーブミラーがあり、いろいろな形や付き方をしています。いくつぐらいあるのか興味がわいてきて、調べてみようと思いました。夏休みの暑い日に、地図を見ながら歩き、調べるのに十日間ぐらいかかりました。カーブミラーは、せまい道や見通しの悪い場所などで、車だけではなく、歩く人の安全も守ってくれていることがわかりました。


作品:徳島県の市町村別人口

(財)日本地図センター理事長賞

作品名:「徳島県の市町村別人口」

受賞者:徳島県立城ノ内中学校 1年 藤本有希

作品主旨:僕がこの作品を作ろうと思った理由は、自分が生まれ育った場所の人口が全国ワースト4位だということを知ったからです。工夫した点は徳島県全土を棒グラフにしてより見やすくしたところです。こうすることによって徳島県の人口の偏りがわかりやすくなっています。僕はこの作品を作って、徳島市の人口がとても多いことに驚きました。徳島市の人口が徳島県の人口の約3分の1をしめることに初めて気がつきました。


作品:ぼくの町 あいずみ町

(財)日本地図センター理事長賞

作品名:「ぼくの町 あいずみ町」

受賞者:藍住町立藍住東小学校 3年 杉田侑弥

作品主旨:ぼくは、学校の社会の授業で、地図記号を習っていました。ぼくの、住んでいるあい住町には、家やスーパーや工場がたくさんあると思っていたので、あい住町の地図を作りました。苦ろうした所は、田や畑の色をぬる時です。それと、分からない地図記号を本で調べることです。作ってみると、かじゅ園は、川の近くにあり、田や畑も多いことに気がつきました。あい住町では果物や野さいが多く作られていました。


作品:もし、今日、南海地震が発生したら

国土地理院四国地方測量部長賞

作品名:「もし、今日、南海地震が発生したら」

受賞者:徳島県立城ノ内中学校 1年 若井夏美

作品主旨:今年東北大震災が発生し、東北地方で大きな被害が出ました。私が住んでいる家や学校も海のすぐ近くにあり、震災のニュースを見るたびに「もし、徳島で大地震が発生したら?」と心配になりました。また震災を体験した方のインタビュー等から、地震直後の動き、普段からの地震に対する備えが大切であることも知りました。そこで私は、地震が発生したら徳島はどうなるか、そしてその時私達は何をすべきかを地図に表すことにしました。


作品:徳島県市町村の過去15年間人口増減(平成7年→平成22年)

徳島県教育委員会教育長賞

作品名:「徳島県市町村の過去15年間人口増減(平成7年→平成22年)」

受賞者:鳴門教育大学附属中学校 1年 島本留歌

作品主旨:徳島県の人口の増減を男女別に目で見てはっきりとわかるようにしたいと思い、矢印の使用を考えました。統計を調べて数字でマイナスが多いと思いましたが、実際に地図に矢印を貼っていくとおそろしいくらい下向きのものばかりで、できあがった地図を見て怖くなりました。そして、徳島がもっと多くの人が住む県になるためにはどうしたらいいのか考えさせられました。


作品:わたしの通学路

徳島県教育委員会教育長賞

作品名:「わたしの通学路」

受賞者:阿波市立伊沢小学校 3年 井口未結

作品主旨:わたしが、このマップをしようと思ったのは、3年生になって、社会の勉強がはじまったからです。町たんけんで、しん号をわたって図書館や、市やく所をとおっていさわ神社にも行きました。いろんな所があるのだと思って、自分の通学路も調べてみたくなりました。市やく所へ行って、しりょうをもらったり先生に聞いたりしました。歩いて、どんなひょうしきがあるか調べました。通学路、なれた道でも気をつけてまもりたいと思います。

作品:僕の住む藍住町

徳島県教育委員会教育長賞

作品名:「僕の住む藍住町」

受賞者:藍住町立藍住東小学校 5年 木村竜盛

作品主旨:ぼくがこの作品を作ろうと思ったきっかけは、東日本大震災で避難場所がよくわからなくて、すばやくにげられなかた人が多かったと聞いたからです。だからこの作品を作って多くの人に藍住町の避難場所を知ってもらって、すばやく避難できたらいいなあと思い作りました。難しかったのは藍住町の地形を詳しく写すところと一軒一軒とりにいくところです。南海地震の時、役に立てばいいと思います。


作品:徳島県高齢者医療地図

徳島市教育委員会賞

作品名:「徳島県高齢者医療地図」

受賞者:徳島県立城ノ内中学校 2年 立川結香

作品主旨:医療を必要とする人々、それは高齢者です。家の近くに医療機関があり、医師に気軽に診てもらえる環境が高齢者には必要です。徳島県では、数年前の町村合併により、医師が一人もいない市町村はなくなりました。しかし、製作した徳島県高齢者医療地図を見ると、老人に対する医師の数は市町村により大きな格差があることが分ります。すべてのお年寄りが安心して暮らせるまちづくりは徳島県の課題です。


作品:都道府県の地方債と県民の貯蓄高

GIS奨励賞

作品名:「都道府県の地方債と県民の貯蓄高」

受賞者:徳島文理中学校 2年 木田兆是

作品主旨:国債の発行残高が1,000兆円を超えた現在、都道府県が発行している地方債残高を県民1世帯あたりの年収に占める割合で示すとどうなるかと考えて、地図を作った。また、県民1世帯あたりの貯蓄高、負債高、それを引き算した実質貯蓄高をいずれも年収に占める割合で示した。徳島県は、県民の負債がもっとも少なく、実質貯蓄高も181%と高いので堅実だが、地方債の残高は1世帯あたり269万円と多く、県民所得の40%となっている。早く解決しないと重大な問題になると思う。