平成12年度第2回国土地理院研究評価委員会講評

(委員)
基本的には研究課題事後評価書の評価でよい。
ベクトル型地理情報の更新データ収集に関する研究では、実際にやったことが2つありターゲットがはっきりしていないから、何となくあいまいになっている。達成度が不十分な原因というのにもそういうことがある。結局ここでやった成果をどういうターゲットに活用するかというのをきちんと決めて、それを活用するような方策を今後検討いただくといい。総合評価としては、研究の方向が変わったこともあり、一部不満足な点がある。それから研究目標を修正・絞り込むことにより実質的成果を得たと思われるが、研究目標・遂行計画を丁寧に検討すべきであった。今後、そこを一回整理し実際に使えるようにしていただければと思う。
最近5年間の宇宙測地に関する研究については、成果としては非常に上がっており高い評価である。それから成果の公表についても、少ない人数のわりに非常に活発で、国際的にも公表されているという点が評価される。また、成果が研究者等にどんどん公開されるようになり、皆が使えるようになっているのは非常に結構なことだと思う。また、活用の方も今度の測地成果2000に反映されるなど、総合的な評価としては十分な成果が上がっている。


(委員)
メディアを通して一般社会にも研究成果というのは出るようになっている。しかし、内容が非常に専門的で、メディアにはそれだけの素養がないので、結果だけを受け取り勝手な判断をしてしまうということがままある。研究内容をかみ砕いた形で、正しく伝えないと、新聞やテレビが中途半端な形で取り上げ、それをまた週刊誌が話題性だけで追ってしまうということで、逆効果になることもある。
研究評価については大変高い評価であった。