「だいち4号」で初めて地殻変動を検出(2024年10月16日発表)
国土地理院は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の人工衛星「だいち4号」の観測データを用いて解析を実施しました。
その結果、岩手山の大地獄谷において衛星に近づく変動が捉えられました。「だいち4号」の観測データにより検出された、初めての地殻変動です。
- 国土地理院は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力し、2024年7月に打ち上げられたJAXAの先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)のSAR※1データについて初期機能確認を実施しています。
- 火山活動が活発となっている岩手山及びその周辺において、「だいち4号」による観測が実施されたことから、「だいち2号」と「だいち4号」の観測データを用いたSAR干渉解析を実施しました。
- その結果、岩手山の大地獄谷において、衛星に近づく変動が捉えられました。これは、「だいち4号」で捉えられた初めての地殻変動です。また、「だいち2号」のみの観測でこれまでに捉えられている地殻変動とも整合的です。
- 国土地理院では、引き続きJAXAと協力し、「だいち4号」のSARデータの検証を進め、2025年1月頃から予定されている定常観測の開始※2以降、「だいち4号」のSARデータを用いた全国の地盤・地殻変動の監視を行います。
- ※1 SAR(Synthetic Aperture Radar 合成開口レーダー)は、人工衛星等から地表に向けて電波を照射し、戻ってきた電波を受信し、往復にかかる時間により地表までの距離を面的に観測する技術です。
※2 「だいち4号」は、打上げから約6か月間の初期機能確認運用および初期校正検証運用を経て、定常観測が開始されます。
「だいち2号」及び「だいち4号」観測データによる岩手山のSAR干渉解析結果(2024年8月13日~2024年10月2日)
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国土地理院 測地部 宇宙測地課 課長 栗原 忍 TEL:029-864-4813 (直通)
課長補佐 石本 正芳 TEL:029-864-6881 (直通)
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