験潮儀一覧

験潮場で使用した験潮儀

ケルビン型験潮儀

ケルビン型験潮儀(画像)
イギリスの物理学者、ケルビン卿(Lord Kelvin)によって考案されたイギリス製で、後に国内でも生産された。1891年(明治24年)から1979年(昭和54年)頃まで験潮儀の主流として使用されていた。初期のものは鉛筆書きで、振り子時計のゼンマイを毎日巻いていたが、国土地理院で改良を加え、ペン書き、自動巻へと改良された。自画紙を立てた形が特徴、湿気で紙が伸びるのが欠点。

フース型験潮儀

フース型験潮儀(画像)
1963年(昭和38年)より使用された験潮儀で協和商工株式会社製。III・IV・V型があり1992年(平成4年)まで使用された。自画紙を横置きにし、湿気防止のためにケースに入れた形が特徴。やはり、初期のものはゼンマイ時計を手で巻いていた。後に電動になる。

国土地理院型験潮儀

国土地理院型験潮儀(画像)
国土地理院により開発された験潮儀で、1966年(昭和41年)から1991年(平成3年)まで使用された。初期は振り子式であったが後に電動式に改良された。一ヶ月間連続して潮位描画が可能なことから、GSI型長期巻き験潮儀とも呼ばれた。

高精度自動験潮儀(パーソナルコンピュータ型)

高精度自動験潮儀(パーソナルコンピュータ型)(画像)
験潮自動化集中管理システムとして国土地理院で開発し、1985年(昭和60年)から導入を開始した験潮儀である。この験潮儀は、ロ-タリ-エンコ-ダでディジタル化した30秒毎の潮位変化をコンピュ-タに取り込み、NTT電話回線を使用して国土地理院本院に伝送する装置。

高精度自動験潮儀(データロガー型)

高精度自動験潮儀(データロガー型)(画像)
高精度自動験潮儀(パーソナルコンピュータ型)の改良型で、コンピュ-タの塩害によるトラブルを低減するため、コンピュータに換えて、データロガーを用いたこと、また、国土地理院本院からの遠隔制御機能を充実することを目的として開発した験潮儀で、1997年(平成9年)から更新を開始し、現在、すべての験潮場で導入している。