傾斜量図判読例 貫入岩の判読

 


  下図は、北海道枝幸郡歌登町南部(1/25,000地形図「本幌別」付近)の傾斜量図である。この地域では、鮮新世の堆積岩(砂岩、礫岩、泥岩、凝灰質泥岩)中に、鮮新世の安山岩が貫入している(山口・須田,1981)。貫入した安山岩の分布域は、傾斜量図上で水玉状に浮き上がって見え、容易に識別できる。この視覚的特徴は、貫入した安山岩の分布域では、その縁辺部の傾斜が大きく、内部の傾斜が小さく、周囲と比較し谷の発達が少ないことに対応する。これは、安山岩が堆積岩と比べ侵食されにくいためと考えられる。


[参考文献]
山口昇一・須田芳朗(1981): 1:200,000地質図 枝幸,地質調査所

 


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