平成22年10月の地殻変動について
発表日時:平成22年11月9日(火)16時00分
全国の地殻変動概況
別紙1~7は、国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測網の観測結果から求めた平成22年9月下旬から平成22年10月下旬の1ヶ月間の地殻変動を表したものです。9月29日に発生した福島県中通りの地震に伴うごくわずかな地殻変動が見られます。それ以外は特に目立った変動は見られません。
トピックス
- 伊豆大島島内の基線では、2010年5月頃から伸びの傾向が見られています。 (別紙8[PDF形式:478KB])
- 豊後水道周辺において検出された非定常地殻変動は、現在も継続していますが、一部の観測点で6月頃から鈍化傾向が見られます。 (別紙9[PDF形式:262KB], 別紙10[PDF形式:790KB], 別紙11[PDF形式:777KB], 別紙12[PDF形式:723KB])
- 霧島山周辺では、「えびの」-「牧園」、「牧園」-「都城2」、「都城2」-「えびの」の基線で、2009年12月頃から伸びの傾向が見られます。「えびの」-「牧園」基線では7月頃から伸びの傾向が一時的にやや鈍化しましたが、現在も伸びの傾向は続いています。 (別紙19[PDF形式:1,506KB], 別紙20[PDF形式:616KB])
- 桜島周辺では、鹿児島(錦江)湾を挟む基線で長期的な伸びの傾向が見られますが、「鹿児島郡山」-「隼人」、「垂水」-「鹿児島福山」、「鹿児島郡山」-「鹿児島福山」などの基線では、7月頃から伸びの傾向が鈍化しています。桜島島内の「鹿児島2」-「桜島」、「鹿児島3」-「桜島」基線では、2010年初め頃から伸びの傾向が見られていましたが、その傾向が7月頃から鈍化しています。 (別紙21[PDF形式:1,978KB])
(別紙13[PDF形式:505KB], 別紙14[PDF形式:260KB], 別紙15[PDF形式:233KB], 別紙16[PDF形式:611KB])
(別紙17[PDF形式:314KB], 別紙18[PDF形式:250KB])
補足説明
- 全国の1年間の地殻変動(平成21年10月下旬から平成22年10月下旬まで、別紙22)[PDF形式:277KB]
- 東北地方では、平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震の余効変動が見られます。
- 伊豆半島東部では、平成21年12月の地震活動に伴う地殻変動が見られます。
- 硫黄島の変動ベクトルは、島内の地殻変動を表しています。
- 豊後水道周辺では、プレート間のゆっくり滑り(スロースリップ)現象に伴う地殻変動の影響が見られます。
- その他の地方では、プレート運動による定常的な地殻変動が見られます。
問い合わせ先
国土交通省国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室長 飛田 幹男 (029-864-6925) 測地観測センター 地殻監視課長 新田 浩 (029-864-5971) 測地観測センター 地震調査官 矢来 博司 (029-864-4825)