平成22年4月の地殻変動について
発表日時:平成22年5月11日(火)16時00分
全国の地殻変動概況
別紙1~7は、国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測網の観測結果から求めた平成22年3月下旬から平成22年4月下旬の1ヶ月間の地殻変動を表したものです。四国南西部では豊後水道でのプレート間のゆっくり滑り(スロースリップ)現象に伴う地殻変動が見られます。それ以外は特に目立った変動は見られません。
トピックス
- 豊後水道周辺において検出された非定常地殻変動は現在も継続し、非定常地殻変動の確認できる範囲が北西側に広がっています。この地殻変動からプレート間の滑り分布を推定した結果、プレート境界の深い側にすべりの領域が拡大していることが推定されました。 (別紙8[PDF形式:269KB], 別紙9[PDF形式:769KB], 別紙10[PDF形式:761KB], 別紙11[PDF形式:697KB])
- 霧島山周辺では、「えびの」-「牧園」、「牧園」-「都城2」、「都城2」-「えびの」の基線で、2009年12月頃から伸びの傾向が見られています。 (別紙15[PDF形式:559KB], 別紙16[PDF形式:559KB])
- 桜島周辺では、鹿児島(錦江)湾を挟む基線で、長期的な伸びの傾向が続いています。桜島島内の「鹿児島2」-「桜島」、「鹿児島3」-「桜島」の基線では、2010年初め頃から伸びの傾向が見られます。 (別紙17[PDF形式:722KB])
- 陸域観測技術衛星「だいち」が観測した合成開口レーダーデータの解析から、4月14日に中国青海省で発生した大地震に伴う地殻変動を面的に把握しました。これをもとに、全長約65kmの震源断層が動いたこと、最大のすべり量は玉樹に近い断層面の約1.2mであることが分かりました。 (別紙19・20[PDF形式:156KB], 別紙21[PDF形式:189KB], 別紙22[PDF形式:289KB])
(別紙12[PDF形式:537KB], 別紙13[PDF形式:470KB], 別紙14[PDF形式:226KB])
補足説明
- 全国の1年間の地殻変動(平成21年4月下旬から平成22年4月下旬まで、別紙18)[PDF形式:280KB]
- 北海道地方では、平成21年6月の十勝沖の地震に伴う地殻変動が見られます。
- 東北地方では、平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震の余効変動が見られます。
- 伊豆半島東部では、平成21年12月の地震活動に伴う地殻変動が見られます。
- 硫黄島の変動ベクトルは、島内の地殻変動を表しています。
- その他の地方では、プレート運動による定常的な地殻変動が見られます。
問い合わせ先
国土交通省国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 測地観測センター 地殻監視課長 新田 浩 (029-864-5971) 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室長 飛田 幹男 (029-864-6925)