平成22年3月の地殻変動について
発表日時:平成22年4月8日(木)16時00分
全国の地殻変動概況
別紙1~7は、国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測網の観測結果から求めた平成22年2月下旬から平成22年3月下旬の1ヶ月間の地殻変動を表したものです。宮城県南東部から福島県北東部の太平洋沿岸では3月14日に福島県沖で発生した地震に伴うわずかな地殻変動が観測されました。また、四国南西部では豊後水道でのプレート間のゆっくり滑り(スロースリップ)現象に伴う地殻変動が見られます。それ以外は特に目立った変動は見られません。
トピックス
- 3月14日17時08分頃に福島県沖で発生した地震(M6.7)に伴うわずかな地殻変動が、宮城県南東部から福島県北東部の太平洋沿岸で検出されました。水平変動は、「S南相馬」(福島県相馬市)で東方向へ7mmでした。 (別紙8[PDF形式:131KB])
- 豊後水道周辺において検出された非定常地殻変動は、現在も継続しています。 (別紙9[PDF形式:388KB], 別紙10[PDF形式:669KB], 別紙11[PDF形式:678KB], 別紙12[PDF形式:746KB])
- 霧島山周辺では、「えびの」-「牧園」、「牧園」-「都城2」、「都城2」-「えびの」の基線で、2009年12月頃から伸びの傾向が見られています。なお、3月30日に新燃岳で発生した小噴火に伴うと見られる変化は観測されていません。 (別紙13[PDF形式:582KB], 別紙14[PDF形式:524KB])
- 桜島周辺では、鹿児島(錦江)湾を挟む基線で、長期的な伸びの傾向が続いています。桜島島内の「鹿児島2」-「桜島」、「鹿児島3」-「桜島」の基線では、2010年初め頃から伸びの傾向が見られます。 (別紙15[PDF形式:748KB])
補足説明
- 全国の1年間の地殻変動(平成21年3月下旬から平成22年3月下旬まで、別紙16)[PDF形式:280KB]
- 北海道地方では、平成21年6月の十勝沖の地震に伴う地殻変動が見られます。
- 東北地方では、平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震の余効変動が見られます。
- 伊豆半島東部では、平成21年12月の地震活動に伴う地殻変動が見られます。
- 硫黄島の変動ベクトルは、島内の地殻変動を表しています。
- その他の地方では、プレート運動による定常的な地殻変動が見られます。
問い合わせ先
国土交通省国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 地理地殻活動研究センター 地理地殻活動総括研究官 今給黎哲郎 (029-864-2477) 測地観測センター 地殻監視課長 新田 浩 (029-864-5971) 測地観測センター 地震調査官 矢来 博司 (029-864-4825)