富士山に電子基準点設置

-わが国で最も高いところにある基準点-

発表日時:2002年09月12日(木) 14時00分

  国土地理院(院長  星埜由尚[ほしの よしひさ])は、9月12日(木)に、富士山へ初めて電子基準点を設置しました。今回設置した電子基準点は、これまで最も標高の高いところにあった基準点である二等三角点富士山(標高3775.6m)から少しはなれたところに設置しています。電子基準点のピラー(柱の部分)は約3mありますので、電子基準点の標高(アンテナ底面)は3777.5mになります。従って、今回設置した電子基準点富士山は二等三角点富士山を抜いて日本一高い基準点となりました。これまで、電子基準点として最も標高の高いところにあったのは、立山山頂西斜面の室堂に設置された電子基準点「立山」(標高2432.6m)でした。

  なお、これにより一般に知られている富士山の標高3776mを変更することはありません。

問い合わせ先

国土地理院
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番  TEL 0298-64-1111(代表)
 測地観測センター
   衛星測地課長   松村 正一   TEL 0298-64-6951(直通)
   地殻監視課長   西田 文雄   TEL 0298-64-5971(直通)

(参考1)電子基準点とは

  電子基準点とはGPSを利用して位置を正確に連続して測定するための基準点です。地震や火山活動に伴う地殻変動の観測監視のために重要な基盤的観測施設であるとともに、三角点や水準点と同様に測量の基準として使用されます。電子基準点は現在約1000点ありますが、今年度中に1200点に増設される予定です。

(参考2)山の高さについて(国土地理院刊  平成14年度版「日本の山岳標高一覧(1003山)」より)

  三角点、標高点がその山の最高地点にあると地形図から判読出来る場合は、地形図上でその標高値を採用。それ以外の場合には、写真測量又は現地測量による山の最高地点の測定値。

(参考3)富士山電子基準点等関係図

富士山電子基準点等関係図

電子基準点:富士山(021100)