電子基準点を利用したGPSによるリアルタイム測位実験を公開して実施

岐阜市ではじめての公開実験

発表日時:2001年10月09日(火) 14時00分

 国土地理院(院長 矢野善章)では、電子基準点を利用して瞬時に高精度(センチメートル精度)の位置決定が行えるリアルタイム測位実験を公開して実施します。

 国土地理院では、全国に配置されている電子基準点を利用したリアルタイム測位の普及推進を図っています。

 リアルタイム測位とは、瞬時に自分の現在位置を求めることをいいます。リアルタイム測位には、カーナビゲーションも含まれます。国土地理院で目指しているのはより精度の高いシステムです。

 電子基準点を利用したリアルタイム測位システムは、各種の測量、位置計測、カーナビ、個人位置決定等を一変させる可能性を持つことから、21世紀の高度情報通信社会を支える位置情報インフラとしての役割が期待されています。国土地理院は電子基準点リアルタイムデータを民間に開放するためのGPS民間活用基盤の整備を構造改革特別要求として平成14年度予算を要求しているところです。

 今回の実験の目的は、実験参加を希望する方々に電子基準点リアルタイムデータを提供することにより、電子基準点によるリアルタイム測位の実用性を検証するとともに、民間の技術開発を促進することにあります。

 測位実験は、平成13年11月の2週間については、GISモデル地区実証実験の一環として岐阜市周辺で初めて実施するとともに、平成13年12月から平成14年3月末までの期間については昨年度に引き続き関東地方で行います。

 実験への参加に関する受付等については、日本測量協会が行います。
   社団法人 日本測量協会
   〒173-0004 東京都板橋区板橋1-48-12 測量会館第二号館
   TEL 03-3579-6816(直通) FAX 03-3579-6949
   E-mail cons@geo.or.jp

問い合わせ先

〒305ー0811 茨城県つくば市北郷一番
 国土地理院測地観測センター 衛星測地課長 松村正一 TEL0298-64-6951
               地震調査官  畑中雄樹 TEL0298-64-4825

GISモデル地区実証実験について

 総務省、経済産業省、国土交通省の3省庁は、平成12年度より、GISの全国的な普及を促進するため、地方公共団体、民間等と連携し、GISモデル地区実証実験を実施している。  この実証実験においては、モデル地区に指定した岐阜県、静岡県、大阪府、高知県、福岡県、大分県、沖縄県において、各地区の特色に応じた事業を実施している。  

岐阜県地区における事業  
<岐阜県地区>GISの整備・普及に向けた産学官の連携
     これまで岐阜県が独自に実施してきた岐阜県GIS導入研究会等の取り組みを踏まえ、GISの整備・普及に向けた産学官の連携のあり方等を中心に各種事業を実施している。  

総務省      
       GIS構築のための情報通信システムの研究開発      
       統合型GIS共用空間データベース及び広域活用のあり方に関する調査研究  

国土交通省      
       GIS整備・普及支援モデル事業      
       GISを活用した次世代情報基盤の活用推進に関する研究      
       GIS社会を支える電子基準点のリアルタイム測位サービスのための体制整備  


(全国的に実施するが、モデル地区においても実施する事業)  
国土交通省       
       国土空間データ基盤支援パイロットシステムの構築      
       次世代観光情報基盤整備プロジェクト      
       数値地図の整備