VLBIとGPSの高精度コロケーションに関する研究
特別研究(新規課題)
1. 研究の必要性・目的
平成9年度に新たに設置したつくばVLBI局は、鹿島局に代わり国際観測によって国際測地網に組み入れられるが、国内の測地網とは、他のVLBI局、GPS連続観測点(電子基準点)及び既存の基準点によって結びつけられる。これによって、VLBIとGPS観測データを用いて我が国の測地基準系をcmレベルで決定することが可能となった。
しかし、地殻変動の複雑な日本列島において国内のGPS連続観測網によって明らかにされるローカルな地殻の動きと、VLBI国際観測によって明らかにされるグローバルなプレート運動とを結びつけて高精度に解析するためには、つくば局のローカルな動きをモニターするとともに、VLBIとGPSとのコロケーションをmmレベルで実現する必要がある。
本研究は、VLBIとGPSの両観測網を高精度に結合するコロケーションに関する調査研究を実施するとともに、解析法の違いによる系統的変動量を検討し、mmレベルでの両技術の互換性の確立について研究する。
しかし、地殻変動の複雑な日本列島において国内のGPS連続観測網によって明らかにされるローカルな地殻の動きと、VLBI国際観測によって明らかにされるグローバルなプレート運動とを結びつけて高精度に解析するためには、つくば局のローカルな動きをモニターするとともに、VLBIとGPSとのコロケーションをmmレベルで実現する必要がある。
本研究は、VLBIとGPSの両観測網を高精度に結合するコロケーションに関する調査研究を実施するとともに、解析法の違いによる系統的変動量を検討し、mmレベルでの両技術の互換性の確立について研究する。
2. 得られる研究成果
VLBIとGPSの両観測網を高精度に結合するコロケーションを開発し、両観測データの互換性をmmレベルで確立する。これにより異種の測量成果の統合、測地基準系の歪みや動きのモニタリングなどを高精度で実現することができ、その成果は21世紀の測量基準となる測地成果2000の確立に反映される。
3. 研究計画(平成11年度~12年度)
平成11年度
VLBIとGPS間のコロケーションに関する問題点を検討し、両技術の互換性を確立する手法について検討する。また、VLBIとGPSのデータ統合プログラムを開発する。
平成12年度
平成11年度に作成した統合プログラムを用いて、VLBIとGPS間の高精度コロケーションを行い、mmレベルで両者の互換性を確立する。また、VLBIとGPSの観測データの統一的な解析手法を開発する。