企画展「今西錦司三角点を巡る-1550山 登頂の記録-」

企画展「今西錦司三角点を巡る-1550山 登頂の記録-」

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企画展「今西錦司三角点を巡る-1550山 登頂の記録-」ポスター

展示概要

 近年、登山靴や登山用具の発達・軽量化、健康志向、百名山ブームなどにより一種の登山ブームと言える現象が起き、中高年に加えて若者の間でも登山に親しむ人が増え、山ガールと呼ばれる若い女性が話題になりました。

 一方、登山人口が増えれば遭難事故も増加します。事故の主な原因として地図の誤読や地図未携帯によるルート間違いなどをよく耳にします。  国土地理院は、土地の測量、地図の調製及びこれらに関連する業務等を担当し、社会活動の基盤となる国土の地理空間情報を整備提供するとともに、その活用を促進するなかで、どこでも安心して快適に過ごせる社会の実現を目指しています。

 この地理空間情報は、さまざまな形で提供されますが、その一つに「地図」があります。地図に描かれている地形や地物の情報を読み、登るルートを選定し、山頂に設置してある三角点を目標に、無理なく安全に登るためには、地図をどのように使えば良いのでしょうか。

 この地図を生涯の友とし、登山に活用して全国1,550の山に登った人がいました。生態学者、人類学者として名高い今西錦司氏(1902~92)は、登山家としても活躍され、日本の登山界では広くその名前を知られています。今西氏の遺品の中には、日本全土をカバーするほど多数の国土地理院(参謀本部陸地測量部時代を含む)の5万分1地形図や20万分1地勢図(輯製図・帝国図を含む)が残され、これらの地図には赤や黒の鉛筆で山行の記録が丹念に記入されています。

 本企画展では、これら実物の地図を展示し、併せて登頂した主な山や山頂等に設置してある三角点を写真等で紹介します。現在は、GPSと電子地図を使ったヒューマン・ナビゲーション(いわゆるマンナビ)も登場していますが、携帯に便利な地図の利用者はまだまだ多くいます。実際に登山家が使用した当時の地図や生の書き込み等を通して、具体的な登山ルートと地形を見比べながら読図を学んでいただき、今後の安全で安心な登山などに活用いただければ幸甚です。 なお、期間中に登山と地図等に関する講演会も開催されます。  

 

会期
平成23年3月8日(火)~5月8日(日)入場無料
開館時間
午前9時30分~午後4時30分
休館日
毎週月曜日(休日の場合は順次翌日)
展示場所
国土地理院 地図と測量の科学館
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
問い合わせ先
広報広聴室 電話029-864-1872

地図のギャラリー

【「今西錦司三角点を巡る-1550山 登頂の記録-」第2会場】

登山と調査の足跡
登山と調査のルートが描かれた多数の国土地理院(参謀本部陸地測量部時代を含む)の5万分1地形図や20万分1地勢図(輯製図・帝国図を含む)やメモを展示