第25回全国児童生徒地図優秀作品展 ご挨拶(国土地理院長)

第25回全国児童生徒地図優秀作品展 ご挨拶(国土地理院長)

ごあいさつ

 児童生徒の地図に関する作品展は、小・中・高等学校等の社会科教育の一環として、全国各地で開催されています。これらの作品展は、児童生徒の自主的な研究活動を通して、地図についての正しい理解や地理的思考力を高めるとともに、社会的なものの見方を育てるために、全国児童生徒地図作品展連絡協議会(以下「連絡協議会」という。)を構成する団体が開催しています。今年度は、各地の作品展へ計562校から計3,063点の応募がありました。

 国土地理院は、連絡協議会と連携し、加盟団体から推薦された作品を一堂に集め、「全国児童生徒地図優秀作品展(以下「全国展」という。)」を開催しています。第25回となる今回の全国展には、加盟12団体及び連絡協議会が認める特別参加の1団体から計87点の優秀賞を受賞した作品が出展され、国土地理院の「地図と測量の科学館」、国土交通本省、科学技術館及びNHK大阪放送会館の4会場に展示しました。

 また、全国展に参加した団体から12の作品が国土交通大臣賞・文部科学大臣賞候補として推薦され、有識者による選考会において、審査が行われました。その結果、富山市立堀川小学校6年生 姫野理央さんの作品「集中豪雨からまちを守れ!松川雨水貯留施設のはたらき」が「国土交通大臣賞」に、岐阜市立合渡小学校4年生 坂伊央里さんの作品「伊央里の水辺環境MAP」が「文部科学大臣賞」に、それぞれ決定しました。両大臣賞の表彰式は、1月12日(水)に国土交通本省において執り行われ、斉藤国土交通大臣から各受賞者に表彰状と記念品が授与されました。また、審査員の評価が高かった作品には、「審査員特別賞」が選出されており、今回も1作品に授与されました。そのほかの9作品には、「奨励賞」をお贈りしました。

 次世代を担う子供たちには、地域や世界の多様性を理解した上で、地理空間情報を活用して、地球規模の諸課題や防災などの地域課題に対処していく力が求められています。また、頻発する自然災害から命を守るためにも、幼少期から、地形や土地の成り立ちを理解し、ハザードマップを読み解く力を身につけることが必要です。

 このため国土地理院では、防災・地理教育を支援する取組を実施しており、全国展の開催もその取組の一つです。今後とも、教育関係者の方々とのネットワークづくりを進め、様々な取組を通じて、防災・地理教育の充実に寄与してまいります。

 最後に、今回の全国展の開催にあたり、ご協力を賜りました関係機関、関係団体の皆様に厚く御礼申し上げます。
 
令和4年3月
  国土交通省国土地理院
   院長 飛田 幹男