これでわかる!身の回りの自然災害リスク ~愛媛県西条市などの「数値地図25000(土地条件)」を公開します~

発表日時:2023年9月28日14時00分

土地の成り立ちを示した地形分類(山地・丘陵、台地・段丘、低地など)をデータ化した「数値地図25000(土地条件)」を、愛媛県西条市などの平野部を中心に新たに4面で公開します。地形分類と自然災害との間には密接な関係があるため、地形分類の内容からその場所で発生しやすい自然災害を推測することができます。
 
 国土地理院では、自然条件に即した効果的な防災対策や土地利用計画等に寄与することを目的に、様々な主題図※1を整備してきました。その一環として、山地や台地・段丘、低地、人工地形といった土地に備わる条件の一つである地形分類を図示した「土地条件図」を、昭和30年代から整備してきました。平成18年からは、GIS(地理情報システム)で利用できる「数値地図25000(土地条件)」を整備しています(資料1)。これまで、全国の主要平野部を中心に整備を進め、刊行・公表してきましたが、令和5年10月1日に、愛媛県西条市などの平野部を中心に、新たに4面を刊行します(資料2)。このデータは国土地理院のウェブ地図「地理院地図」で閲覧できるほか、日本地図センターのホームページより図郭ごとのオンライン購入や、これまで整備した全てのデータを含むCDでの購入が可能です。
 土地の成り立ちを示す地形分類と自然災害との間には密接な関係があるため、地形分類を知るとその地域で起こりうる災害を推測できます(資料3)。例えば、かつて水域だった場所を埋め立てたり土を盛ったりして造成した人工地形の「盛土地・埋立地」は、地震時に揺れやすく、液状化が非常に発生しやすい傾向があります。「台地・段丘」は一般的に地盤が良く、地震の揺れや液状化のリスクは小さいとされていますが、「台地(段丘面)上の浅い谷」では集中豪雨の時などに一時的に洪水流の流路となったり、湛水したりする可能性があります(資料4)。身の回りの土地の成り立ち(地形分類)から発生しやすい災害を把握し、防災意識を高めていただく一助になればと考えています。また、土地の利用計画・開発計画等の計画策定における基礎資料として活用いただければ幸いです。

※1国土地理院が、これまで整備した主題図は、右記URLを参照ください。<https://www.gsi.go.jp/kikaku/index.html>


数値地図25000(土地条件)のホームページ:
https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/lc_cd25000.html

数値地図25000(土地条件)を地理院地図でみる(今回の公開範囲は令和5年10月1日14時から公開されます)

国土地理院のウェブ地図「地理院地図」において、数値地図25000(土地条件)を公開しております。地図と重ねた状態でご覧いただくことが可能です。

問い合わせ先

〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 国土交通省 国土地理院
応用地理部 地理調査課長     山田 美隆 TEL:029-864-5934(直通)
応用地理部 地理調査課長補佐  中埜 貴元 TEL:029-864-5936(直通)

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