火山の成り立ちがわかる火山土地条件図「蔵王山」の公開

火山災害の予測や火山域の土砂災害リスク把握に役立ちます

発表日時:2024年2月20日 14時00分

国土地理院では、宮城県と山形県にまたがる「蔵王山」(ざおうざん(ざおうさん))において、火山地域の地形の成り立ちを表し、火山災害リスクの把握等に役立つ火山土地条件図を整備し、令和6年2月21日から公開します。

    
 国土地理院では、自然条件に即した効果的な防災対策や土地利用計画等に寄与することを目的に、様々な主題図※1を整備してきました。その一環として、火山災害による被害の軽減、地域における防災計画の基礎情報を提供することを目的として、火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要とされる火山(50火山※2)を優先して、火山の地形分類等を表示した火山土地条件図を整備し、提供しています(資料1)。
 火山土地条件図は、火山の地形分類を示した縮尺1/10,000~1/50,000の地図で、昭和63(1988)年から現在(令和6年2月)までに、今回公開する蔵王山を含めて29火山で整備されています(資料2)。令和4年度から蔵王山の調査を開始し、関係機関や有識者の協力を得ながら2年かけて、縮尺1/20,000の火山土地条件図「蔵王山」(A1判)を整備しました(資料3)。
 火山土地条件図には、過去の火山活動によって形成された地形や噴出物の分布、その後の風雨や流水等による侵食作用により形成された地形がわかりやすく表示されています。また、溶岩流や火砕流等の過去の火山活動の様式とその影響範囲や、その後に形成された崩壊地や土砂堆積地の分布が把握できます。
 火山土地条件図は、火山噴火に伴う災害の予測や災害対策立案に活用されるほか、火山域における豪雨や地震に伴う土砂災害リスクの評価等の火山砂防にも貢献する有用な情報で、防災意識を高めていただく一助になればと考えています。
 火山土地条件図は、国土地理院のウェブ地図「地理院地図」で閲覧できるほか、ウェブサイト※3から画像データなどをダウンロードすることができます。また、有償のインクジェット出力図は(一財)日本地図センターから入手できます。
     
※1  国土地理院がこれまでに整備した主題図一覧
※2  我が国にある111の活火山のうち、火山噴火予知連絡会によって「火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山」として選定され、気象庁が常時観測している50火山。
※3  火山の地図のウェブサイト
       

地理院地図から火山土地条件図「蔵王山」を閲覧(2月21日から閲覧可能)

添付資料

問い合わせ先

〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番                                                                   
国土交通省 国土地理院 応用地理部
地理調査課長 山田 美隆 TEL:029-864-5934(直通)
地理調査課長補佐 中埜 貴元 TEL:029-864-5936(直通)

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