自分と大切な人を守る行動につなげる ~2,000基を超える自然災害伝承碑が伝える災害の教訓~

発表日時:2023年9月28日14時00分

本日、自然災害伝承碑26基の追加公開により全国の掲載数が2,000基を超え、2,021基となりました。令和元年に地図記号が制定されて以来、約4年での到達となります。自然災害伝承碑は、自分と大切な人を守るための、災害を「自分事化」するコンテンツとして、地域や学校で活用が始まっています。

国土地理院では、自然災害伝承碑の地図記号( 自然災害伝承碑の地図記号)を制定・地図に掲載し、災害教訓を周知・普及するための調査や取組を行っています。全国の市区町村からの申請や都道府県・地方整備局等の情報提供により掲載数を着実に増やし、今回の26基の追加公開によって、令和元年6月の公開開始から約4年で全国の掲載数が2,000基に到達し、9月28日(木)時点で全国47都道府県582市区町村2,021基となりました(図1、資料1)。

自然災害伝承碑は、過去に起こった自然災害の教訓を伝える有効なコンテンツの1つです。国土地理院では、自然災害伝承碑の地図への掲載の充実とともに、実際に教訓が地域で活用されるよう、学校教育や地域学習等での自然災害伝承碑の利活用事例をホームページに掲載するとともに、オープンデータとして自然災害伝承碑データも公開しています(資料2)。

自分と大切な人を災害から守り、未来に繋ぐため、過去に発生した災害であっても、新たに石碑やモニュメントが継続して建立されています。例えば、自然災害伝承碑データを用いて、昭和22年(1947年)9月に関東・東北地方で多くの被害を発生させたカスリーン台風に関する自然災害伝承碑を分析すると、発災直後だけでなく、最近(2021年)になっても石碑等が建立されていることがわかります(図2、資料3)。

このように、自然災害伝承碑の教訓内容を知り、さらには自然災害伝承碑データも活用することで、災害を自分事化し、自分と大切な人を守るための行動につなげる取組が始まっています。

自然災害伝承碑掲載数推移のグラフ
図1:自然災害伝承碑掲載数の推移

カスリーン台風に関連する自然災害伝承碑の分布図
図2:カスリーン台風に関する自然災害伝承碑の分布(建立年別)
    
自然災害伝承碑のホームページ: https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/denshouhi.html
自然災害伝承碑の活用事例: https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/denshouhi_utilization.html
自然災害伝承碑データ提供ページ: https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/denshouhi_datainfo.html

問い合わせ先

〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
国土地理院 応用地理部 環境地理情報企画官   吉武 勝宏 TEL:029-864-6269(直通)
                  地理情報処理課長補佐 渡辺 亮佑 TEL:029-864-6584(直通)

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