平成22年9月の地殻変動について
発表日時:平成22年10月8日(木)16時00分
全国の地殻変動概況
別紙1~7は、国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測網の観測結果から求めた平成22年8月下旬から平成22年9月下旬の1ヶ月間の地殻変動を表したものです。豊後水道周辺では、プレート間のゆっくり滑り(スロースリップ)現象に伴う地殻変動の影響が見られます。それ以外は特に目立った変動は見られません。
なお、9月29日に福島県中通りで発生した地震に伴い、ごくわずかな地殻変動が観測されました。
なお、9月29日に福島県中通りで発生した地震に伴い、ごくわずかな地殻変動が観測されました。
トピックス
- 9月29日17時00分頃に福島県中通りで発生した地震(M5.7)に伴うごくわずかな地殻変動が検出されました。水平変動量は、「下郷」(福島県下郷町)で東方向へ、「福島長沼」(福島県須賀川市)で南西方向へ、それぞれ約5mmでした。 (別紙8[PDF形式:137KB], 別紙9[PDF形式: 45KB])
- 伊豆大島島内の基線では、2010年5月頃から伸びの傾向が見られています。 (別紙10[PDF形式:479KB])
- 豊後水道周辺において検出された非定常地殻変動は、現在も継続していますが、一部の観測点で6月頃から鈍化傾向が見られます。 (別紙11[PDF形式:264KB], 別紙12[PDF形式:777KB], 別紙13[PDF形式:772KB], 別紙14[PDF形式:717KB])
- 霧島山周辺では、「えびの」-「牧園」、「牧園」-「都城2」、「都城2」-「えびの」の基線で2009年12月頃から伸びの傾向が見られていましたが、「えびの」-「牧園」の基線ではその傾向がやや鈍化しています。 (別紙21[PDF形式:1,494KB], 別紙22[PDF形式:576KB])
- 桜島周辺では、鹿児島(錦江)湾を挟む基線で、長期的な伸びの傾向が続いています。桜島島内の「鹿児島2」-「桜島」、「鹿児島3」-「桜島」の基線では、2010年初め頃から伸びの傾向が見られていましたが、「鹿児島3」-「桜島」の基線ではその傾向が鈍化しています。 (別紙23[PDF形式:1,985KB])
(別紙15[PDF形式:497KB], 別紙16[PDF形式:198KB], 別紙17[PDF形式:234KB], 別紙18[PDF形式:603KB])
(別紙19[PDF形式:246KB], 別紙20[PDF形式:238KB])
補足説明
- 全国の1年間の地殻変動(平成21年9月下旬から平成22年9月下旬まで、別紙24)[PDF形式:277KB]
- 東北地方では、平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震の余効変動が見られます。
- 伊豆半島東部では、平成21年12月の地震活動に伴う地殻変動が見られます。
- 硫黄島の変動ベクトルは、島内の地殻変動を表しています。
- その他の地方では、プレート運動による定常的な地殻変動が見られます。
問い合わせ先
国土交通省国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室長 飛田 幹男 (029-864-6925) 測地観測センター 地殻監視課長 新田 浩 (029-864-5971) 測地観測センター 地震調査官 矢来 博司 (029-864-4825)