平成22年2月の地殻変動について
発表日時:平成22年3月9日(火)16時00分
全国の地殻変動概況
別紙1~7は、国土地理院が全国に展開しているGPS連続観測網の観測結果から求めた平成22年1月下旬から平成22年2月下旬の1ヶ月間の地殻変動を表したものです。特に目立った変動は見られません。
トピックス
- 硫黄島内の電子基準点「硫黄島1」、GPS機動連続観測点「M硫黄島」では、隆起の傾向が続いていましたが現在はほぼ停滞しています。 (別紙8[PDF形式: 71KB], 別紙9[PDF形式:435KB])
- 桜島周辺では、鹿児島(錦江)湾を挟む基線で、長期的な伸びの傾向が続いています。なお、昭和火口で繰り返し発生している爆発的噴火に関連すると思われる地殻変動は観測されていません。 (別紙10[PDF形式:750KB])
- 2月27日に発生した沖縄本島近海の地震に伴う小さな地殻変動が検出されました。 (別紙12 3月1日報道発表資料に一部データを追加[PDF形式:178KB])
- 豊後水道周辺において,定常的な地殻変動とは異なる変動(非定常地殻変動)が検出されました。プレート境界で地震動を伴わないゆっくりとした断層すべり(スロースリップ)が起きていると推定されます。この非定常地殻変動は2009年7月頃から始まったとみられ、現在も継続しています。 (別紙13 3月5日報道発表資料[PDF形式:1,183KB])
- 2月27日に南米チリ中部沿岸で発生した大規模な地震(M8.8)に伴い、陸域観測技術衛星「だいち」が観測した合成開口レーダー(PALSAR)データを用いたSAR干渉画像を公開しました。 (別紙14 3月3日HP公開[PDF形式:148KB])
補足説明
- 全国の1年間の地殻変動(平成21年2月下旬から平成22年2月下旬まで、別紙11)[PDF形式:278KB]
- 北海道地方では、平成15年(2003年)十勝沖地震の余効変動、平成21年6月の十勝沖の地震に伴う地殻変動が見られます。
- 東北地方では、平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震の余効変動が見られます。
- 伊豆半島東部では、平成21年12月の地震活動に伴う地殻変動が見られます。
- 硫黄島の変動ベクトルは、島内の地殻変動を表しています。
- その他の地方では、プレート運動による定常的な地殻変動が見られます。
問い合わせ先
国土交通省国土地理院 〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番 地理地殻活動研究センター 地殻変動研究室長 飛田 幹男 (029-864-6925) 測地観測センター 地殻監視課長 新田 浩 (029-864-5971) 測地観測センター 地震調査官 矢来 博司 (029-864-4825)