最終更新日:2024年3月11日

平成30年北海道胆振東部地震の震源断層モデル

Fault model of the 2018 Hokkaido Eastern Iburi Earthquake

著者

地理地殻活動研究センター  小林知勝・矢来博司・山田晋也

要旨及び本文

 平成30年北海道胆振東部地震では,国土地理院が運用するGEONETやだいち2号の干渉SARにより,地震に伴う地殻変動が捉えられた.これらの地殻変動に基づき,震源断層モデルの推定を行った.モデル計算の結果,断層面は震央付近より南に10kmほど延び,石狩低地東縁断層帯より東側に求められた.断層面はほぼ南北走向で傾斜角が74度であり,東に傾斜する断層面上での逆断層運動が推定された.すべり量は約1.3mであり,推定された地震規模はモーメントマグニチュードで約6.6であった.断層面の上端及び下端の深さはそれぞれ約16km,約31kmであり,日本の内陸地震の一般的な地震発生層より有意に深い位置で断層すべりが生じている.震源断層モデルは,地震調査委員会や地震予知連絡会に報告され,北海道胆振東部地震の地震活動の評価や検討に活用された.

  本文[PDF:1,558KB]

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