9. GPS連続観測による地殻変動の監視

 8月 2日(水)
 
 5月21日から観測を開始した「Mサンパレス」「K有珠中」「M漁協」に関連 した基線のうち「Mサンパレス」ー「K有珠中」、「Mサンパレス」ー「M漁協」は、5月下旬には伸びの傾向を見せていたが6月上旬から縮みの傾向となり現在も継続している。その他の基線は観測開始から縮みの傾向が継続している。6月20日から観測開始した「M火口原」「M温泉中」に関連した基線は、観測当初から縮みの傾向が継続している。特に、「M温泉中」ー「火口原」、「M温泉中」ー「M有珠中」、「Mサンパレス」ー「M火口原」の基線の縮みが大きく見られる。
 6月22日(木)
 ~7月26日(水)
 GPSによる基線長は噴火後に大きな変化を見せたが4月3日頃には変化量が小さくなったその後も基線によってはゆっくりとした距離変化の傾向が見られた。4月中旬に入ると、全ての基線で距離変化は停滞しているように見えたが「虻田」-「長和」、「花和」ー「長和」、「M有珠中」ー「M翠湖荘」、「M有珠中」ー「M漁港」の基線は僅かに縮みが見える。「M有珠中」ー「Mサンパレス」のように僅かに伸びから縮みに転じたように見える基線もある。
 6月20日から「M温泉中」「M火口原」を設置し観測を開始したが「M温泉中」ー「M火口原」、「Mサンパレス」ー「M火口原」の基線に僅かに縮みが見える。
 5月29日(月)
  ~6月21日(水)
 5月21日新たに観測を開始した「Mサンパレス」「M翠湖荘」「M漁協」「M有珠中」の観測結果には、西山西麓及び金比羅山周辺を挟む基線の距離に緩やかな伸びが見られるが、最近は鈍化の傾向
 4月15日(土)
  ~6月21日(水)
 4月3日以降も、基線によってはゆっくりとした距離変化の傾向が見られたが、4月中旬より距離変化は停滞
 4月13日(木)
  ~14日(金)
 4月3日以降も、基線によってはゆっくりとした距離変化の傾向
 4月12日(水)  「伊達」ー「壮瞥」、「壮瞥」ー「虻田」、「伊達」ー「虻田」の3基線は 伸び縮みは停滞気味、「花和」及び「長和」の基線も、特に伸び縮みの変化なし
 4月11日(火)  「伊達」ー「壮瞥」、「壮瞥」ー「虻田」、「伊達」ー「虻田」の3基線は伸び縮みは停滞気味、「花和」ー「壮瞥」、「花和」ー「虻田」の2基線は、伸び縮みの変化なし、「長和」の基線は、ややばらつきは大きいが、特に大きな伸び縮みの変化なし、24時間解析の結果、3月29日から4月3日にかけて「虻田」が「壮瞥」に対して約4cm「伊達」に対して約5cm沈降していた、「長和」は4月2日から4月10日までに「伊達」に対して約3cm「虻田」に対して約4cm「花和」に対して約4cm「壮瞥」に対して約3cm沈降、現在も沈降が継続
 4月 8日(土)
  ~10日(月)
 「伊達」ー「壮瞥」、「壮瞥」ー「虻田」、「伊達」ー「虻田」の3基線は伸び縮みは停滞気味、「花和」ー「壮瞥」、「花和」ー「虻田」の2基線は、伸び縮みの変化なし、「長和」の基線は、さらに傾向をみるため観測データの蓄積が必要
 4月 9日(日)  24時間解析の結果、「虻田」及び「洞爺」は、3月29日から4月3日頃にかけて、水平位置の変化だけでなく、それぞれ5cmと3cmの沈降が発生、これは、マグマが地下深部から上昇したことに伴う地殻変動であると考えられる
 4月 4日(火)
  ~7日(金)
 伊達」ー「壮瞥」、「壮瞥」ー「虻田」、「伊達」ー「虻田」の3基線は伸び縮みは停滞気味、今回設置した臨時観測点「長和」「花和」の基線は、傾向をみるため観測データの蓄積が必要
 4月 3日(月)  「伊達」ー「虻田」間の距離の短縮に大きな変化なし、「壮瞥」ー「虻田」間は再び縮みがみられる、「伊達」ー「壮瞥」間の距離の伸びは停滞から4月2日になって縮みに変化
 4月 3日(月)  「伊達」ー「虻田」間は縮みに大きな変化なし、「壮瞥」ー「虻田」間は4月2日になって縮みの停滞が始まった、「伊達」ー「壮瞥」間の距離の伸びは停滞から4月2日になって縮みに変化
 4月 2日(日)  「伊達」ー「虻田」、「壮瞥」ー「虻田」間の距離の短縮に大きな変化なし、伊達」ー「壮瞥」間の距離の伸びは停滞から4月2日になって縮みに変化
 4月 1日(土)  臨時GPS連続観測点からのデータの解析開始
 4月 1日(土)  連続観測24時間解析結果から有珠山周辺の観測点に大きな水平変動、特に、最初の噴火地点に近い「虻田」に大きな変動
 4月 1日(土)  「伊達」ー「虻田」、「壮瞥」ー「虻田」間の距離の短縮が継続、「伊達」ー「壮瞥」間の距離の伸張の傾向は3月31日13時10分噴火以降鈍化もしくは停滞気味、比高に関して、「虻田」の最後の観測値が隆起を示しているように見えるが、高さの精度はやや劣るため、隆起かどうか判断するためには、さらにデータの蓄積が必要
 3月31日(金)  6時までに「壮瞥」-「伊達」間は、28日以前と比較して伸び(約2cm)を検出、「壮瞥」-「虻田」、「伊達」-「虻田」は、29日まで伸び(約1cm)が観測されたが、その後縮み(2cm以上)を観測
 3月30日(金)  臨時GPS連続観測点からのデータを解析システム(GEONET)に組込むための準備を開始
 3月30日(木)  電子基準点「伊達」、「壮瞥」、「虻田」間の距離の伸び(各辺とも約 1cm)を検出
 3月28日(火)  GPS連続観測結果の火山噴火予知連絡会及び本省災害対策室への提供を開始
 3月28日(火)  6時間データによる3時間毎の解析を開始