航空レーザ測量を活用した地生態学的調査及び研究 ―白神山地を例にして―
新規研究課題提案書
提案課・室名 問合せ先 |
課・室名:地理地殻活動研究センター 地理情報解析研究室 住 所:茨城県つくば市北郷1番 TEL:029-864-1111 内線8434 FAX:029-864-2655 担当者名:地理情報解析研究室 佐藤 浩 |
研究課題名 | 航空レーザ測量を活用した地生態学的調査及び研究 ―白神山地を例にして― |
研究制度名 | 特別研究 |
研究期間 | 平成16年4月 ~ 平成19年3月 (3年間) |
(1) 課題分類 | 地球と国土に関する科学の発展に寄与する研究開発 |
(2) 研究開発の背景・必要性 | 身近な生活から地球規模の問題に至るまで、国民の安心・安全や快適な環境に対するニーズが高まりつつあり、環境問題への対応を強化する必要がある(平成15年3月28日総合科学技術会議資料「平成16年度の科学技術分野の重点事項について」)。 自然環境状況の把握には、野外観察手法と野外観測手法がある。前者においては植生の種類や植生の3次元構造(樹冠、中層、低層)を局地的に把握することはできても空間的な広がりを把握することは困難であった。後者においては、空中写真や人工衛星リモートセンシングデータから樹冠の種類や空間的な広がりを把握できても、植生の3次元構造を把握することは困難であった。従来の研究成果と照らし合わせれば、航空レーザ測量データによって植生の種類と3次元構造の空間的な広がりを同時に把握できる可能性がある。 世界遺産に登録された白神山地は、人為的な影響が他の地域と比較して低い地域である。航空レーザ測量データによって白神山地の小地形と植生のそれぞれの機能、小地形が植生に与える影響を新たに評価するとともに、持続可能な国土管理のための新たな主題図作成のヒントとすることは有用である。 |
(3) 研究開発の目的・目標 | 1.航空レーザ測量データ活用による
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(4) 研究開発の内容 | 航空レーザ測量を導入することによって、従来の野外観察手法と異なりどの程度まで小地形と植生の3次元構造が把握可能か追究するとともに、小地形と植生の3次元構造の関係を、白神山地をモデルとして、調べる。 |
(5) 研究開発の方法、実施体制 | 研究の方法:航空レーザ測量を行うとともに、空中写真や野外観察データと突き合わせて、航空レーザ測量データから得られる情報を加工し、小地形や植生の3次元構造が有している様々な特徴を定量的に把握する。 実施体制:地理情報解析研究室主任研究官1人が専任である。データ計測や基礎的及び主任研究官のアイデアに基づく試行錯誤的な情報処理は、外部に発注する。 |
(6) 研究開発の種類 | 1.基礎研究、2.応用研究 |
(7) 現在までの開発段階 | 2.試行段階 |
(8) 想定される成果と活用方針 | 得られた成果は、今後の新たな主題図づくりの基礎資料として活用する。このことにより、今後の国土の環境保全のための各種の企画・立案に貢献する。また、環境関連機関にも提供する。 |
(9) 研究に協力が見込まれる機関名 | 山形大学教育学部、筑波大学陸域環境研究センター、環境関連機関(環境省白神山地世界遺産センター等) |
(10) 関係部局等との調整 | 必要に応じて、国土交通省東北地方整備局、環境関連機関と調整する。 |
(11) 備考 | 平成15年度の1年間、一般研究として問題点の整理を行う。また、地理学、緑地学、生態学等の学会誌の文献のレビューを行う。 |