西之島のだいち2号SARデータ解析結果

だいち2号干渉SARによる変動について

日本の地球観測衛星「だいち2号」(ALOS-2)に搭載された合成開口レーダー(SAR)のデータを使用して画像の分析を行いました。SARで用いられる電波は噴煙を透過するため、噴火中であっても火山の地形変化の状況を把握することができます。

                  
1回目

2回目
衛星進行方向 電波照射方向
(照射方位)
観測モード※ 入射角
(中心)
1 2019年11月22日

2019年 12月 6日
南行 右(西) スポットライト 58.7°
2,3 2019年11月17日

2019年12月15日
北行 右(東) 高分解能(3m) 34.3°
4,5 2019年12月 6日

2019年12月20日
南行 右(西) スポットライト 58.7°
6,7,8 2019年12月20日

2020年 1月 3日
南行 右(西) スポットライト 58.7°
9,10,11 2020年 1月 3日

2020年 1月17日
南行 右(西) スポットライト 58.7°
12,13,14 2020年 1月17日

2020年 1月31日
南行 右(西) スポットライト 58.7°
15,16,17,18 2020年 1月31日

2020年 2月14日
南行 右(西) スポットライト 58.7°
19,20,21,22 2020年 2月14日

2020年 2月28日
南行 右(西) スポットライト 58.7°
23,24,25,26
2020年 2月28日

2020年 3月13日
南行 右(西) スポットライト 58.7°

※参考:ALOS-2プロジェクト/PALSAR-2(JAXA)
※2020年1月31日までのSAR干渉解析結果では、2018年1月時点の海岸線を越えた領域の位相情報は表示されていません。
※今回の結果は速報であり、より詳細な分析等により、今後内容が更新されることがあります。
※衛星SAR干渉解析の精度は一般的には数cm 程度とされています。
また、SAR衛星の観測条件が異なる場合、同じ地殻変動であっても、解析結果の見え方に違いが生じます。
※本解析で使用したデータの一部は、火山噴火予知連絡会衛星解析グループの活動を通して得られたものです。

解析:国土地理院 原初データ所有:JAXA


2019年11月22日~2020年3月13日のSAR強度画像の比較アニメーション
・火砕丘の東側に火山噴出物の影響とみられる非干渉領域が見られます。
また、北東側および南東側で収縮とみられる衛星から遠ざかる変動が見られます。(図1)


(図1)2019年11月22日~2019年12月6日のSAR干渉解析結果
・火砕丘の北東側に溶岩の堆積等によるとみられる非干渉領域(砂目の場所)が1月3日以降も引き続き見られ、海岸線まで到達しています。(図9)
・1月17日のSAR強度画像では、西之島の北東側で溶岩等によるものとみられる地形変化が1月3日以降も継続しており、海岸線が変化しています。(図10、図11)

0117SAR画像
(図9)2020年1月3日~2020年1月17日のSAR干渉解析結果


(図10)2020年1月17日(左)および2020年1月3日(右)のSAR強度画像

SAR 強度画像の北東部を拡大した図
(図11)2020 年1月17日の SAR強度画像の北東部を拡大した図。水色線が2019年12月20日から2020年1月3日までに地形変化が見られた領域を、赤線がそれ以降に地形変化が見られた領域を示す。
・火砕丘の北東側に溶岩の堆積等によるとみられる非干渉領域(砂目の場所)が1月17日以降も引き続き見られ、海岸線まで到達しています。
また、火砕丘の東側にも非干渉領域が見られ、海岸線まで到達しています。(図12)
・1月31日のSAR強度画像では、西之島の北東~東側で溶岩等によるものとみられる地形変化が1月17日以降も継続しており、海岸線が変化しています。(図13、図14)


(図12)2020年1月17日~2020年1月31日のSAR干渉解析結果


(図13)2020年1月31日(左)および2020年1月17日(右)のSAR強度画像


(図14)2020年1月31日のSAR強度画像の東部を拡大した図。水色線が2020年1月3日から2020年1月17日までに地形変化が見られた領域を、赤線がそれ以降に地形変化が見られた領域を示す。
・火砕丘の北から東側に溶岩の堆積等によるとみられる非干渉領域(砂目の場所)が見られ、海岸線に達しています。
また、火砕丘の北東側で、堆積した溶岩の経時変化等によるとみられる複雑な変動が見られます。(図15、図16)
・2月14日のSAR強度画像では、西之島の北から東側で溶岩等によるとみられる地形変化が見られ、東側では海岸線がわずかに変化しています。(図17、図18)


(図15)2020年1月31日~2020年2月14日のSAR干渉解析結果


(図16)図15の干渉性の高さ(コヒーレンス)を示した図。干渉性が低い青色の領域は溶岩の堆積等を示しているとみられる。


(図17)2020年2月14日(左)および2020年1月31日(右)のSAR強度画像


(図18)2020年2月14日のSAR強度画像の東部を拡大した図。水色線が2020年1月17日から2020年1月31日までに地形変化が見られた領域を、赤線がそれ以降に地形変化が見られた領域を示す。
・火砕丘の北側及び東側で溶岩の堆積等によるとみられる非干渉領域(砂目の場所)が見られ、海岸線に達しています。
また、火砕丘の北東側の広い範囲で、堆積した溶岩の経時変化等によるとみられる複雑な変動が見られます。(図23)
・火砕丘から北側及び東側で溶岩等によるとみられる干渉性の低下が見られ、海岸線まで達しています。(図24)
・3月13日のSAR強度画像では、火砕丘の北側及び東側で溶岩等によるとみられる地形変化が見られ、海岸線の変化が見られます。(図25、26)


(図23)2020年2月28日~2020年3月13日のSAR干渉解析結果


(図24)図23の干渉性の高さ(コヒーレンス)を示した図。干渉性が低い青色の領域は溶岩の堆積等を示しているとみられる。


(図25)2020年3月13日(左)および2020年2月28日(右)のSAR強度画像


(図26)2020年3月13日のSAR強度画像。水色線が2020年2月14日から2020年2月28日までに地形変化が見られた領域を、赤線がそれ以降に地形変化が見られた領域を示す。

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(SAR干渉解析結果に関すること)
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宇宙測地課長 宗包 浩志 TEL029-864-4813(直通)
宇宙測地課長補佐 酒井 和紀 TEL029-864-4801(直通)