最終更新日:2023年10月10日

伊豆大島(三原山)の測距連続観測結果等

概要

  • 伊豆大島は、全国に110ある活火山の1つであり、火山噴火予知連絡会によって「火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山」として位置づけられています。
  • 20世紀以降では、およそ30~40年間隔で中規模噴火が発生しており、前回の噴火(1986年)から30年以上経過していることを考慮すると、次回の噴火に備えておく必要があります。
  • このため、国土地理院では、水準測量、GNSS、トータルステーション干渉SARによる地殻変動の観測、相対重力計を用いた重力変化の観測を実施し、火山活動を監視しています。
  • 最近では、平成24年(2012年)と平成20年(2008年)に水準と重力のキャンペーン観測を実施しました。

観測点

観測結果

自動測距測角装置

  • 元町上山(うわやま)に設置したトータルステーションによる測距連続観測の結果です。
  • 画像をクリックするとpdfファイルをダウンロードできます(約300KB)。上側が長期間(最近5年間)、下側が短期間(最近1年間)です。
  • グラフ上の黒丸⚫は夜間の5回観測(20、22、0、2、4時)における3個以上の観測値の平均値、白丸○は2個以下の観測値の平均値を示します。
  • 最新の観測データに自動更新しています。

1番~4番ミラー基線 5番~8番ミラー基線 9番~11番ミラー基線
長期間グラフ1 長期間グラフ2 長期間グラフ3
短期間グラフ1 短期間グラフ2 短期間グラフ3

干渉SAR

水準測量

上下変動 2008年~2012年


重力変化の観測

重力変化 2008年~2012年


説明

一般的に、地面が1cm下がると重力は約3マイクロガル増加します。中央火口近傍でみられる重力の増加は、重力観測に伴う誤差(10マイクロガル程度)を考慮すれば、地面の沈降に伴うものと考えられます。しかし、カルデラ内の北東部での重力減少は、地面の上下変化では説明できません。地下水の季節変化などの影響が考えられます。

参考