最終更新日:2018年2月1日

西之島に関する最新の計測結果(平成30年1月現在)を公開

国土地理院は、平成30年1月17日に測量用航空機「くにかぜIII」による西之島の空中写真撮影を実施し、解析した最新の計測結果等を公開します。
面積は2.95平方キロメートル、最高標高は160メートル、体積は9,992万立方メートルとなりました。(数値はいずれも参考値です)


 今回の撮影は、防衛省の協力を得て、東京都小笠原村硫黄島から飛行させ小笠原諸島を対象に実施したもので、西之島周辺は1月17日に撮影しました。西之島周辺は、平成25年12月の噴火以降、定期的に撮影・計測しています。
 
  • 平成28年12月20日に撮影した空中写真から作成した西之島の2万5千分1地形図と比較した結果は、以下のとおりです。
     
    撮影日 新たな陸地の面積 最高標高 新たに噴出した溶岩等
    の海面上の体積
    平成28年12月20日 2.72km² 143 m 8,978万m³
    平成30年  1月17日 2.95km² 160 m 9,992万m³
    ※新たに噴出した溶岩等の海面上の体積及び平成30年1月17日の「新たな陸地の面積」と「最高標高」の数値は参考値である。  
 
  • なお、今回の計測結果に関する、東京大学地震研究所の中田節也教授(火山噴火予知連絡会副会長)のコメントは以下のとおりです。

      2015年11月末に噴火が停止していた西之島では、2017年4月20日頃に噴火を再開し、その後7月末頃まで噴火が継続した。この噴火では西之島南側中央にある火砕丘の山頂火口でストロンボリ式噴火が発生し、溶岩が主に北斜面に開いた火口から流出した。溶岩流は火砕丘の西と南西の二方向に移動し、いずれも海岸に到達して海に流入した。今回の解析データは、山頂火口での火山弾やスコリアの堆積によって中央火口丘が標高を増したこと、新たに溶岩流で広範囲に覆われた島の南西部が高くなったこと、及び、溶岩が海に流れ込んだ箇所では島の面積が拡大したことを明瞭に示している。また、この約100日間の噴火で生じた海面上の体積増加から平均噴出率が約10万m³/日と算出される。この値は前回の活動(2013年~2015年)の同値、約12万m³/日に近い。このように、2017年の噴火は短期的ではあったが前回の噴火と似た噴出率で推移したものと考えられる。          
       

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