最終更新日:2016年8月17日

西之島に関する最新の計測結果(平成28年7月現在)を公開 ~大きな変化は見受けられず~

国土地理院は、平成28年7月25日に無人航空機(UAV)による西之島の空中写真を撮影し、解析した最新の計測結果等を公開します。
面積は約2.75平方キロメートル、最高標高は約142メートル、体積は約8,722万立方メートルとなりました。(数値はいずれも参考値です)


 今回の撮影は、防衛省の協力を得て、東京都小笠原村父島から無人航空機(UAV)を飛行させ実施しました。平成25年12月より撮影を開始し、定期的に計測しており、今回が10回目になります。
  • 今年3月に撮影した西之島周辺の空中写真及び正射画像と比較した結果は、以下のとおりです。
     
    撮影日 新たな陸地の面積
    (参考値)
    最高標高(参考値) 新たに噴出した溶岩等
    の海面の体積(参考値)
    平成28年  3月3日 約2.73km² 約142 m 約8,721万m³
    平成28年  7月25日 約2.75km² 約142 m 約8,722万m³
     
 
  • なお、今回の計測結果に関する、東京大学地震研究所の中田節也教授(火山噴火予知連絡会西之島総合観測班班長)のコメントは以下のとおりです。

      今回の観測結果からは、島の最高点である中央火砕丘の標高に変化がなく、海面上の体積も誤差を考慮すると前回観測とほぼ同じであることが示された。海岸線では、溶岩部のわずかな侵食後退と砂礫部の堆積拡大が認められる。溶岩原の表面構造には大きな変化は認められないが、中央火砕丘の火口南縁周辺では、前回より明瞭に硫黄の付着部が広がり、段差の明瞭な割れ目群からなる小さな地溝構造が形成された。これは中央火砕丘の南側地下の収縮が進んだために、地表では陥没による割れ目群が形成され、それに沿って硫気ガスの放出が続いたことを示している。これらのことから、西之島の主要な火山活動は昨年末から今年始めにかけてほぼ終息し、地下にあった溶岩のドレインバックによると思われる地下収縮が7月までに起こったものと考えられる。
       

別添

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