平成25年7月の地殻変動について

発表日時:平成25年8月8日(木)16時00分

全国の地殻変動概況

 別紙1~7は、国土地理院が全国に展開しているGNSS連続観測網の観測結果から求めた2013年6月下旬から2013年7月下旬までの1ヶ月間の地殻変動を表したものです。平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震後の余効変動が東日本の広い範囲で見られます。
 この期間に発生した地震に伴う地殻変動は見られませんでしたが、火山周辺では、硫黄島において継続的な地殻変動が見られます。


トピックス

  • 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0、最大震度7)後の余効変動は、東日本の広い範囲で継続していますがその変動速度は小さくなってきています。(別紙8)
  • 八甲田山を囲む基線では、2月頃以降小さな膨張性の地殻変動が見られます。(別紙9)
  • 硫黄島内の「硫黄島1」、「M硫黄島」では2012年4月下旬に、通常より大きな隆起を観測しました。その後、沈降・停滞・隆起を経て、2013年4月頃からほぼ停滞していましたが、5月頃から隆起の傾向が見られます。「硫黄島2」では南向きの変動が見られています。(別紙10)
  • 霧島山周辺では、「えびの」-「牧園」、「牧園」-「都城2」の基線で、2012年5月頃からわずかな縮みの傾向が見られ、同年9月頃から停滞していましたが、2013年4月頃からわずかな縮みの傾向が見られます。(別紙11)
  • 桜島島内の基線では、2011年11月頃から伸び、2012年7月頃からその鈍化が見られましたが、2013年2月頃からわずかな伸びの傾向が見られます。鹿児島(錦江)湾を挟む一部の基線で、長期的な伸びの傾向が続いています。(別紙12)

補足説明

  • 全国の1年間の地殻変動(2012年7月下旬から2013年7月下旬まで、別紙13)からは、以下のような傾向が見られます。
    • 北海道から中日本までの広い範囲で、東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。
    • 硫黄島では、島内の地殻変動が見られます。
    • その他の地域では、プレート運動による定常的な地殻変動が見られます。

問い合わせ先

国土交通省国土地理院
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
測地観測センター      専門調査官        丸山 一司 (029-864-6279)
地理地殻活動研究センター  地理地殻活動総括研究官  飛田 幹男 (029-864-2477)
地理地殻活動研究センター  地殻変動研究室長     畑中 雄樹 (029-864-6925)

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