絵はがきを散歩する

「絵はがきを散歩する」-萩野末吉・萩野健雄 旧蔵資料から-

はじめに

画像:京都平安神宮 時代祭

京都平安神宮 時代祭

ここで紹介する絵はがきは、東京都豊島区在住の飯島淑子様から国土地理院へご寄贈いただいた約3300点にもなる貴重な資料の一部です。

この資料は、飯島様の尊祖父萩野末吉様と尊父萩野健雄様が、主に明治前期から昭和30年ころまでに精力的に収集したものです。その内容は、国内地図710点、国外の地図440点、日露戦争史付図470点、絵はがき1650点、その他70点などです。

今回は、そのうちの絵はがきについて、各地の懐かしい風景が分かるものを主に紹介しています。収集された多数の絵はがきには、風景・風俗あり、地図ありと実に種々のものがあります。

現在と比較して絵はがきを見るために必要な年代については、一部の絵はがきを除いて発行年などの記載がありませんでしたので、ここでは絵はがきが紹介する年代を記載していません。

  1. 萩野末吉様は、万延元年(1860)に岡山県に生まれ、陸軍士官学校を卒業し、西南戦争、日露戦争に出征。ロシア軍隊に留学、台湾にも在住していました。
  2. 萩野健雄様は、明治36年(1903)に東京都生まれ、陸軍士官学校を卒業、旧満州新京に在住、戦後は船舶関係の仕事に従事していました。