GNSSアンテナ位相特性とPCV補正:PCV補正の適用範囲

PCV補正の適用範囲

適用範囲

異機種間でのスタティック測量(短縮スタティック測量を含む)には、PCV補正を適用することとします。

公共測量による公共基準点

公共基準点は、階層的に1級から4級基準点があります。これらは、上位級の国家三角点・公共基準点、または、電子基準点を既知点として設置されます。

 

GNSS測量において電子基準点を既知点として使用する場合は、電子基準点に設置されているアンテナが、ユーザーの使用しているアンテナと異なりますから、PCV補正を用いなければなりません。

異機種混在

A社のGNSS測量機を4台、B社のGNSS測量機を3台保有する場合、これまでは、4台と3台を混合しての観測はできませんでしたが、PCV補正を行うと、7台同時の観測もできるようになります。

同機種でも

基線解析における設定あるいは帳票の記載等が異なることの混乱を防ぐため、異機種混在だけでなく、同一機種の基線解析でもPCV補正を用いることとします。

異機種間の観測ができません

既にお使いのGNSS測量機によっては、PCV補正データが提供できないことがあります。

この場合は、同一機種で従来のアンテナ定数を使用した測量を実施することになります。

当然のことですが、これらのGNSS測量機では、電子基準点を既知点として使用しないで下さい。

注意

  1. PCV補正を適用する場合でも、アンテナは一定の方向へ向けて(例えば北の方向)整置しなければなりません。これはGNSSアンテナが無指向性であることにもよりますが、PCV補正値を決定する際も一定方向へ向けて整置し検定していることによるものです。
  2. グランドプレーン着脱タイプアンテナの場合は、グランドプレーンの有無にかかわらず使用できますが、グランドプレーンの有無で補正テーブルが異なります。

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