平成20年度概算要求主要事項について

平成20年度概算要求の概要

1.地理空間情報の共用化の積極的な推進

位置の基準となる基盤地図情報の整備と提供

地理空間情報活用推進基本法が本年5月に成立し、8月に施行されるなど、地理空間情報を高度に活用できる社会の実現に対する期待がいよいよ高まっている一方、その実現のために不可欠な基盤地図情報(電子地図上における地理空間情報の位置を定めるための基準となるものの位置情報)の整備・更新・提供は未だ十分ではない。
そこで平成19年度に引き続き、国、地方公共団体等、様々な整備主体が作成した大縮尺地図データの集約・シームレス化による基盤地図情報等の整備を加速し、早期提供を図る。

政府一体となった地理空間情報の流通と活用を推進

測量法の一部改正に伴い、公共測量成果の複製・使用承認申請を受付ける事務を国土地理院に委託することが可能となる。このため、委託のあった国・地方公共団体と利用者とがインターネットを介した承認処理を行うことができるワンストップサービスのシステムを構築する。

2.国土の常時監視とスピード感・確実性を備えた情報の提供

国土監視の強化を推進

昭和58年10月より運航を開始した測量用航空機「くにかぜ2)」は、平成22年には耐用の期限を迎える。そのため、今後の災害対応や国土管理に支障を来すことがないよう平成20年度から平成21年度にかかる国庫債務負担行為により更新する。

防災対策に役立つ地理空間情報を提供

ハザードマップポータルサイトを防災対策上有効なものとするため、広域的な各種のハザードマップや土地条件図等の防災地理情報の検索・閲覧を可能とする等、ポータルサイトの機能の高度化を図る。

3.測量・地図技術を活用した国際社会への貢献

科学技術外交への積極的な貢献

環境問題を主要テーマとする北海道洞爺湖サミットにあわせて、地球環境の把握のために不可欠な地球地図の公開および地球環境問題への利活用を提案する「地球地図フォーラム2008」を、平成20年度に開催する。